深夜のワンオペ、サービス残業は当たり前、パワハラ・セクハラのオンパレード…。

「ブラック企業」というワードが当たり前に使われるようになり、その悪質性に批判が高まっている中でも、今もブラック企業は日本に多数存在している。

その背景には何があるのだろう。

ブラック企業の特徴

労働基準関係法令に違反している企業の割合は68.2%にも上る。

厚生労働省が毎年発表している「労働基準監督年報」の令和3年(2021年)版によると、労働基準監督署が実施した定期監督などの事業場数12万2,054件のうち、8万3,212件で違反があったという。

もちろん、中には軽微な違反もあるため、この約7割の企業すべてをブラック企業と決めつけるのはやや強引過ぎるが、ブラック企業予備軍も含めれば相当の企業数になることが分かっていただけるかと思う。

なぜブラック企業がなくならないのか

では、なぜブラック企業は日本から無くならないのか。「国の責任だ!」「政治家がしっかりしていないから!」「悪徳経営者が多すぎる!」などという声が多いと思うが、もしかするとその理由は労働者自身にあるかもしれない。

「真面目過ぎる」日本人

日本人は良い意味でも悪い意味でも真面目過ぎるのかもしれない。よく日本の製品は壊れにくいと世界から賞賛され、「Made in Japan」への信頼度は非常に高い。日本人の勤勉さや職人的気質がその背景にあるだろう。