■突然変異によってブラシュコ線が見える人々もいる
人間の色素の色はX染色体上の遺伝子だけで決まるわけではないため、通常は人間ではこのブラシュコ線の影響を見ることはできない。しかし他の動物では毛色の遺伝子はもっぱらX染色体に関連付けられており、たとえば三毛猫の毛色のパターンが形成される。
そして条件によっては人間にもこれらのブラシュコ線が見える場合がある。色生成細胞に関わる突然変異によってブラシュコ線に続く縞や渦巻きとして現れる色素細胞モザイクを引き起こす可能性がある。
下の画像の「タイプ1a」と「タイプ1b」は最も一般的に見られるパターンで、その他はそれほど一般的ではない。

人間のモザイク現象のもう1つのきわめてまれなケースはキメラ現象である。キメラ現象とは、2つの異なる受精卵が融合して 1つの個体を形成することで、最終的には遺伝的に異なる2つの肌タイプがランダムに組み合わされて、上の画像の「タイプ2」である市松模様のモザイクとして現れることがある。
研究者の中には、これらの線がツタウルシによる皮膚炎のような発疹の広がり方も説明しているのではないかと疑う声もあがっている。湿疹や乾癬などのより一般的な皮膚疾患も同じパターンであらわれる可能性がある。
したがって、自分のユニークなブラシュコ線がどのようなものであるかを推測するのも楽しいことだが、これらのパターンを理解することは、医師が皮膚の状態を診断するのにも役立つのである。

もしも自分が体毛“モフモフ”のネコ型ヒューマノイドであったら、どんな毛色のデザインがいいのか考えればいろいろと想像が膨らみそうだ。そして一部の人々が髪を染めたり、タトゥーを入れたりするのは、生まれる前の胚細胞にさかのぼる潜在的欲望の発露なのかもしれない!?
参考:「Science Alert」ほか
文=仲田しんじ
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提供元・TOCANA
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