最大でGDP5%の地下経済が形成されている
ダークウェブに関連した悪名高い事件には、幼児への拷問を含む虐待ビデオが「Tor」サイトで有料で視聴可能だったとして、フィリピンで終身刑とさらに129年の懲役刑を受けたオーストラリア人、ピーター・スカリーのケースがある。
スカリーは2012年にダークウェブ上に「Daisy’s Disaster」を公開し、その中の1時間の映像には、生後18カ月の赤ちゃんが大人3人から性的暴行を受ける様子が収録されていたのだ。
ダークウェブにはハッカーが「誰かの人生を破壊する」などのサービスや、企業のWebサイトを数週間オフラインにできる“DDoS攻撃”の代行などを請け負うサービスなどもある。

こうした違法サイトにはもちろん捜査の手も入り、摘発された後に消滅するものも少なくないが、なくなったそばから新しいマーケットサイトが再び出現し、結局は同じディーラーが薬物を提供するために群がってくるということだ。
ビショフ氏によると、ダークウェブの多くは違法マーケットで占められており、ヘロインや覚せい剤などの麻薬、盗まれたクレジットカードや銀行口座の詳細情報、さらには詐欺行為に関するガイドさえも取り扱われているという。

「殺し屋や人身売買などの暴力的なサービスを提供するところもあるが、これは最悪の行為の一つだ」とビショフ氏は語る。
これらのマーケットではユーザーを追跡することが難しい暗号通貨でのみ支払いを受け付けているところも多い。その中でも特に多いのかビットコイン決済である。
「すべてを結びつけているのは暗号通貨です。なぜなら暗号通貨なしでは何も機能しないからです」とビショフ氏は語る。
「犯罪者は盗んだデータをダークウェブサイトで公然と販売することもあります。Redditフォーラムによく似たフォーラムがあり、人々はそこに行って、『これが大量のデータ、これがサンプル、そして購入したい場合はここに私の情報があります』と投稿しています」(ビショフ氏)
暗号通貨決済が前提となったダークウェブの世界はますます巧妙になりつつあるようだ。そしてこのダークウェブではすでに最大でGDP5%の地下経済が形成されているともいわれている。ダークウェブの世界が今後も拡大していくとすれば大きな社会問題に発展することは間違いない。
参考:「Daily Mail」ほか
文=仲田しんじ
提供元・TOCANA
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