日本の英語教育の場合、細かい文法から入ります。それは学問としては正しいけれど使える英語にはまずならないでしょう。先日、面接で2名のフィリピンの方と話をしたのですが、2人ともカナダにきて日が浅いのに英語はほぼ困らないレベルです。

何故かといえば英語を覚え、英語圏の先進国で仕事をすることが彼らの人生の成否となるからでしょう。昔の「ジャパゆきさん」も日本に行けば幸せゲット、本国の家族も養えるという発想があったから一生懸命、日本語をしゃべっていましたよね。つまり本気度が違います。だけど日本人の駐在員は「4〜5年、向こうで頑張ってくれたら君の次のポストは用意しておくから」と肩を叩かれ送り出されるのがオチなのです。私だって「君、2年だけ頼むぞ」で31年ですからね。

日本人が本当に英語上達を望むなら英語の前にまずは喋る癖、そして自分の意見を述べる訓練をした方がいいと思います。そして論理的思考回路で相手を説得することを学ぶことが先です。極端な話、英語はその後でもいいぐらいだと個人的には思います。

では今日はこのぐらいで

編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2023年6月18日の記事より転載させていただきました。