このボードワン王には子供がなかったので、弟のアルベール殿下が皇太弟となった。が、プレイボーイで、イタリア美人の王妃ともどもスキャンダルが多かったが、政治力は格別に優れていた。
1964年の東京五輪や1970年の大阪万博で来日した際には、昭和天皇の訪欧が戦争の経緯から難航していると聞き、欧州王室に根回しをしてくれた、日本の皇室にとっては大恩人である。
兄王との年齢差は4歳だったので、アルベール殿下の息子のフィリップ王子への直接継承も選択肢と言われ、ボードワンが外遊に同行させるなど帝王教育を行った。
未婚だったために、アルベール殿下が即位した。そして、20年後に79歳になったアルベール国王は、高齢と健康状態を理由にフィリップ王子に譲位した。
上皇陛下が退位されたのと同じ85歳に今上陛下が達されるのは、2045年、秋篠宮殿下は2050年である。わずか数年だけのご在位は、国民からも歓迎されないだろうから、もし、即位されるなら10年くらいはご在位いただき、あるいは、陛下から悠仁殿下への直接継承もありうべしというのが、私のかねてより主張していることだ。
秋篠宮皇嗣殿下ご夫妻の英国王戴冠式ご出席は、大成功だった。妃殿下の着物姿も大好評だったし、殿下のお姿も大変立派で見栄えがした。また、前日の公式レセプションでは、チャールズ国王をはじめ、各国の王族などと精力的に交をされた。
エリザベス女王の葬儀の時には、両陛下がご出席されたが、公式レセプションを皇后陛下は欠席されたし、現在、インドネシアを公式訪問されているが、大統領との食事会も夕食会でなく午餐会とされ、かなりの行事は陛下単独で望まれ、皇后陛下はホテルに留まられる。
令和の皇室外交では、皇嗣殿下ご夫妻の役割はかなり大きなものになるだろう。
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