マロンと呼ばれるもう一つの植物

(画像=『FUNDO』より 引用)
フランス語の「marron(マロン)」が指す植物についても見ておきましょう。
マロニエの果実が「マロン」
「マロン」と呼ばれる果実はマロニエの木の実です。 マロニエはトチノキ科トチノキ族の樹木で、日本の栗はブナ科クリ属の木でシャテニエの実です。
日本ではこの二種を区別せず「マロン」と呼ぶことが多いですが、フランス語だと区別されており、マロニエの実をマロンと呼びます。
フランスでのマロン
前述のようにフランス語で「マロン」はマロニエの実を指しますが、実際にはフランスでもマロニエの実である「マロン」を食べることはないそうです。単語として区別はされていますが、実際に食用でマロンと名の付く食べ物に使われているのは「栗」「châtaigne(シャテーニュ)」です。
パリ市内には昔から多くのマロニエの木があり、「マロン」はフランス人にとって馴染みのある木の実でした。しかし、栗の木はあまり見かけるような木ではなかったため、馴染みがあり木の実の形状がそっくりな「マロン」として「栗」を売り出したことで広まったと考えられます。
なので、フランスだと食べ物の「マロン」と植物の「マロン」で意味合いが変わる感じなのかもしれませんね。日本の「柿の種」に近いイメージではないでしょうか。