悪いストレスとはなにか?

ではその逆に悪いストレスとはなんだろうか?

それは将来性、生産性のないストレスに耐えることである。たとえば安物の仕事道具を無理して使う場合などである。この場合、我慢して使い続けることでのメリットは「新たなコストを出さずに済む」ということだが、逆にそれ以外のメリットは何一つない。ただただ、精神的に不快な時間が続くだけである。この場合は我慢することなく、バシッと良質なものを買ってしまい快適に仕事を進めて生産性を高める方が断然良いのだ。

また、人間関係のストレスも多くは悪いストレスになり得ることがある。自分は昔からかなり我が強く、ワガママに育ったので「あなたは自分と合わない人とも卒なくこなすスキルを持ったほうがいい。そうでないと将来苦労するぞ」とずっと言われてきた。

だが、今の年齢になってわかったことがある。それは根本的に合わない人とは、どれだけ頑張ってもその努力が実ることはほとんどないということだ。会社員の頃はとにかく上司と反りが合わない事が多く、時には言い合いに発展してしまった経験もあった。

しかし今は合う人は慎重に選ぶ。付き合いうと決めた相手は信頼を裏切らないように誠実に対応する。でも合わない人とは最初から関係を持たない。このスタイルで生きているが、これでうまくいっていると感じる。

もちろん、どんなに気が合わない人とでも最低限、気持ちよく挨拶をしたり感謝の言葉を伝えることは絶対に必要だ。特に自分には子供がいるので、教師やクラスメイトの保護者とのコミュニケーションは避けられない立場である。しかし、たとえ馬が合わない相手がいたとしても、あくまで表面上だけは卒なく付き合うことは大事だし、深く付き合える人は自ら選んで楽しく付き合えればいいと思っている。

昨今言われているストレス論は少々、極論も多いと感じる。仮に人生からすべてのストレスをなくすとそれはそれで「ストレスがないストレス」を感じてしまうものなのだ。過去記事で述べたが、一時期思い切って仕事を完全にやめ、自由気ままに生活をしてみたがあまりにも刺激がなくつまらない生活に嫌気が差して今の生活に戻した。適度な分量、質のいいストレスと上手に付き合うのが良いのではないだろうか。

 

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