ローマ教皇庁の発表によると、フランシスコ教皇は7日午後、全身麻酔で腸ヘルニアの手術を受けた。手術後の経過は良好で、数日間、入院するという。同教皇は2年前に全身麻酔で結腸手術を受けている。今年3月には呼吸器の感染症で入院した。

ミケランジェロの「アダムの創造」(バチカンのシスティーナ礼拝堂の天井画から)

上記のニュースを読んで、86歳の教皇にとって、“ペテロの後継者”として教皇職を継続することは命がけだと感じ、同情を禁じ得ない。86歳と言えば、普通は退職して余生を楽しむ時ではないか。フランシスコ教皇は2021年7月4日、結腸の憩室狭窄の手術を受けた後、インタビューの中で、「霧の深いアルゼンチンの秋にアストル・ピアソラ(アルゼンチンの作曲家、バンドネオン奏者)の音楽を聴くことができた日々を思い出す」と語っている。高齢教皇は時には望郷の念が募るだろう。

バチカンでは教皇職は基本的に終身制だ。死ぬまでローマ教皇の座を全うしなければならない。非人間的な制度だ。フランシスコ教皇は変形性膝関節症に悩まされている。膝の関節の軟骨の質が低下し、少しずつ擦り減り、歩行時に膝の痛みがある。最近は一般謁見でも車いすで対応してきた。その意味で、生前退位を宣言した故ベネディクト16世の決意を改めて評価したい。同16世の生前退位が慣例となって、今後のローマ教皇が自主的に自身の健康状態を判断して職務履行が難しくなったと思えば、退位できる道が開かれることを願う。

南米出身でイタリア移民の血統をひくフランシスコ教皇は根っから陽気な聖職者だったと思う。教皇に就任して10年が経過したが、聖職者の未成年者への性的虐待問題の解決に取り組んできた教皇は多分、多くのエネルギーをその問題に投入、肉体的にも精神的にもストレスの多い日々を過ごしてきたのだろう。

そこで聖職者の性犯罪問題について、現在話題を呼んでいる対話型AI(人工知能)のChatGPTにその対策などを質問してみた。ひょっとしたらこれまで見過ごしてきた斬新なアイデアを聞けるかもしれないと思ったからだ。

ChatGPTを活用するのは当方にとって初めての試みだった。ChatGPTから解決策を得たならば、バチカン教皇庁に送信して、フランシスコ教皇に伝達してもらいたいと考えた。うまくいけば、フランシスコ教皇の重荷を少しは軽くし、ストレスも少なくなるのではないか。

以下、ChatGPTのカトリック聖職者の性犯罪対策へのアドバイスだ。

「カトリック教会の聖職者に関連する性犯罪問題については、以下のようなアイデアが考えられます。

厳格な監督と監査制度の導入:カトリック教会は、性犯罪を未然に防ぐために、聖職者の行動を厳密に監督し、監査する制度を導入することが重要です。これにより、問題のある聖職者の行動を早期に発見し、適切な措置を取ることができます。 犯罪の報告と司法手続きの改善:教会内部の性犯罪に関する報告と司法手続きは、より透明かつ公正に行われるべきです。被害者が安心して告発できる環境を作り、教会の内外での司法手続きにおいて公正な審理を行うことが必要です。 聖職者の適性評価と教育の強化:カトリック教会は、聖職者の適性評価や教育プログラムの強化を通じて、性犯罪を防ぐための予防策を講じるべきです。候補者の背景調査や精神的な健康状態の評価、適切な性教育の提供などが含まれます。 カウンセリングとサポートの提供:性犯罪を犯した聖職者に対しては、適切なカウンセリングとサポートを提供することが重要です。彼らの犯罪行為に責任を持ち、再犯を防ぐための支援を行うことが求められます。 信徒とのコミュニケーションと透明性の向上:教会は、信徒とのコミュニケーションを強化し、透明性を確保することによって信頼を回復する必要があります。問題のある聖職者に対する情報提供や、教会の対応についての明確な説明を行うことが重要です。 これらのアイデアは、カトリック教会が性犯罪問題に取り組むための一部の手段です。ただし、実際には複雑な問題であり、解決には時間と継続的な努力が必要です」

以上。