「お互いに理解し配慮」して、時と場合によっては、女子トイレや女子更衣室を、体は男・心は女性の人間に使わせることを良しとしているのだ。しかし、これは一般女性を余りにも蔑ろにしたガイドラインであろう。女子トイレや女子更衣室に「女性です」と言って入ってくる体は男の人間(前述のように、もしかしたら、その人間はLGBTを装っている可能性もあろう)。その人間を女子更衣室などで見た一般女子の不安や恐れ、不快感というものを、LGBTの人々に過剰に配慮する余り、このガイドラインは度外視していると言えよう。

短絡的に勘違いして欲しくないのは、私は、LGBTの人々への差別心からこのような事を言っている訳ではない。本ガイドラインには他にも「窓口や電話対応における配慮」「自己の偏見や先入観に基づいた言動の点検」「各種制度の見直し」などの項目がある。まるで腫れ物に触るようではないか。現状でもそうなのに、これが、LGBT法が成立したらどうなるか。普通にしていたら、このような姿勢が更に強化されることは明らかである。暗澹たる想いにさせられる。