Nature誌6月9日のNews欄に「Taurine supplement makes animals live longer-what it means for people is unclear」というタイトルの記事が出ている。これは6月8日のScience誌に公表された「Taurine deficiency as a driver of aging(タウリンが欠乏すると老化が進む)」を受けた記事だ。

Sergei Chuyko/iStock

タウリンは日本でも「元気一発!」というキャッチコピーで有名なドリンクに含まれている成分だが、科学的な説明が十分でなかった。サルの血液中のタウリンは、15歳のサルは5歳のサルに比べて85%減少していたという報告があったようだが、それが老化の原因なのか、老化した結果なのかはよくわかっていなかった。

今回の研究結果では、タウリンが欠乏すると老化が進むというタイトルだが、十分量のタウリンを投与したマウスでは、メスが12%、オスでも10%生存期間が延びたという。人間で例えると、寿命が80歳から90歳に延びることになる。人生100年時代が、人生110年時代になってしまう?