ブランドビジネスというのは、ブランド価値を維持し、ビジネスとして継続することが極めて難しいビジネスだと思います。
20年前、30年前の有名ブランドのほとんどは、時代の変化と共にその価値を失っていきました。
かつて、日本国内で大ブームになったボートハウスやセイラーズといった伝説のブランドは、今も存在するようですが当時のような人気はありません。
ルイ・ヴィトンは未だに世界の大都市の一等地に店舗を構え、店舗に入店待ちの行列が出来るほどの人気を維持しています。
人気を維持できるブランドと、一過性のブームに終わってしまうブランドの違いはどこにあるのでしょうか?
ブランドとはある種の「幻想」と言うことができます。有名ブランドのビニールで作られたバッグが数十万円で販売され、飛ぶように売れているのは、そこに価値を感じる人たちがいるからです。製造コストを冷静に計算すれば、極めて高額のブランド料が価格に上乗せされていることがわかります。
ブランドビジネスとは、そのブランド料を払ってでも商品を手に入れたいと思う人たちを魅了し続けることです。
LVMHモエヘネシー・ルイヴィトンは、その方法をシステマティックに展開できるノウハウを蓄積し、それを様々な買収したブランドに横展開することで成長を遂げました。
LVMHは昨年有名ブランドのティファニーを買収しました。ティファニーは日本人にはお馴染みですが、ブランド価値を上げて更なる高級ブランドに育てあげるのではないかと想像します。
アルノー氏のビジネスはどこまで広がっていくのでしょうか?
編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2022年12月15日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。
提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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