サバの猛攻に苦しむ
葉山マリーナから90分ほど船を走らせて向かったポイントは、南房の洲崎沖。前半にイサキ五目、後半にアマダイ五目をするスケジュールだ。オマツリを防ぐため、仕掛けの投入は全員同じタイミングで行われる。
ここで船長から、サバが掛かったときは、すぐに仕掛けを回収するように指示が入った。サバは横に走るため、掛かってしまうとほかの釣り人の仕掛けとオマツリしてしまうのだ。食べるとおいしい魚でも、沖の五目釣りでは厄介なゲストとなってしまうらしい。
最初のポイントで、船長に指示された深さまで一斉に仕掛けを投入。しかし船中に上がってくるのは、先ほど注意喚起があったサバばかり。船の至るところでオマツリが発生した。
筆者も40cm超えのサバを1本釣り上げたが、一回で仕掛けが使い物にならなくなってしまった。この日は、サバをうまくかわしながら、本命を釣り上げる必要がありそうだった。

本命イサキを手中
ここで船長から、ビシカゴを外すように指示が入った。まきエサの役割を果たす部品を外して釣れるのか心配になったが、その思いは杞憂に終わった。サバの猛攻が和らぎ、船中で本命のイサキが釣れ出したのだ。
しばらくすると、筆者のタックルにもアタリがきた。多点掛け狙いでしばらく放置してから電動リールを巻き上げると、本命のイサキを2点掛けでキャッチ。

その後は、船長の指示でハリスを1本に減らし、確実に1尾ずつイサキを狙ってみた。程なくして本命をさらに2尾追加することに成功した。

60cm級メダイをキャッチ
ハリスを1本にして再びイサキを狙っていると、筆者のタックルにアタリがきた。電動リールを作動させて巻き上げようとしたのだが、どうも動作が悪い。壊れてしまったのか?と思ったので、手巻きで対応しようとしたところ、強い引きを感じた。
もしかしたら大物がかかっているかもしれない……。電動リールが巻き上がらなかったのは、故障ではなく大型の何かに強く引っ張られているからだと気がついた。
ラインブレイクしないように慎重に電動リールを巻き上げていると、大きな魚体が海面に浮かび上がった。メダイがかかっていたのだ。弊社管理部の渡辺さんがタモを使って取り込むのを手伝ってくれて無事に手中に収めた。おそらく60cmはあるだろう。
20Lのクーラーボックスでは入りきらなかったので、その場で締めて頭を落として持ち帰ることにした。五目釣りでこんなに大きな魚がかかるとは思いもしなかったが、とてもうれしい誤算だった。
