複業・副業推進で週休3日制がいいかもしれない

個人的にはノーワーク・ノーペイの原則に従って、労働時間が減った分給与は減るが、週休3日制を選択肢に加えるのが企業、従業員の両面から最もうまくワークするのではないかと思っている。その根拠を下記の通り述べたい。

まず働く側は様々な事情を抱えている。勤務先が自宅から近いからという理由で時間給で働く人にとっては、給与を減らしたり、複数の職場に勤務する手間を考えると週休3日制は選ばず、そのまま同じ勤務先で週休2日で働きたいという意思決定になり得る。

翻って業界横断的に色んな仕事の経験を積んでスキルアップをしたいというニーズの持ち主なら、週休3日制を選択した上で週1回は副業や派遣、アルバイトで別の仕事をして経験を積む選択肢もあるかもしれない。

週休2日、3日制のどちらせよ、まずは副業や複業を認める姿勢ではないかと思う。同じ企業で同じ仕事を続けることに将来性がないと不安を感じる人も増えている今、現状の仕事は生活のために継続し、傍らで自分のスキルアップや給与度外視で興味がある仕事をすることができれば人生の選択肢は広がるはずだ。

自分自身、週末起業で会社員をやりながらビジネスを育て、ビジネスが軌道に乗ったタイミングで完全に脱サラをしたのだがそれまで2年かけた。完全に脱サラしてから自分でビジネスをすることをしていたら、2年間もの経済的不安から挫折していたのは間違いないと思う。

国家的に労働者不足の課題に直面する今、こうした柔軟な働き方が奨励されるべきであり、適材適所が進むことで企業も労働生産性が高まる上、働くワーカーの心理的充足もあるだろう。

現実問題、今の週休2日だと複業、副業ができるだけの体力、精神的余裕が残されていないという人が大多数だろう。平日の仕事で休日は家事とリフレッシュだけで飛ぶように時間は過ぎ去ってしまう。後1日あれば自分の人生のための活動に充てることができるのに、と考える人は潜在的、顕在的に多くいるはずだ。そこを救い上げる制度が週休3日制である。

多様な生き方を奨励されている今、もっと選択肢は広がってもいい。副業、複業、週休3日制といろいろなワークスタイルの中から色々と試しながら自分の人生を模索することは人生の充実度につながる。週3日休みがあればそれをするための時間的余裕につながるはずだ。

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