では変わっているなぁ、と思わせる人は誰か、といえば成田悠輔さんは面白いです。最近、一時ほどの人気が無くなったのは「高齢者は集団自決せよ」発言で炎上したからでしょう。つまり、一般人が理解できない発言についていけなくなったからです。彼が今後、自らの道を歩むかどうか、瀬戸際にあるのですが、もしも社会に迎合して発言にトゲが無くなるぐらいなら彼はメディアに出ず、もっと自分らしさを磨き続けるべきだと思います。

変わっている代表格はイーロンマスク氏で異論は少ないと思います。では彼はなぜ、あれだけお騒がせ発言を繰り返し、世間が彼のビジネス行動に振り回され続けるのでしょうか?私の見方は彼が人気者にも金持ちにもなりたいと思っていないからなのです。今の彼の地位は彼の信念の結晶であって、たまたま金持ちになったのです。またツィッターの買収などは彼が自分のお金と熱意と責任でやっていることなので外野が口を挟めないのです。

昔、フェイスブックのお友達の数の多さを競うようなことがありました。今はインスタやユーチューブのフォロワーの数でしょうか?良い意味での「変な人たち」は世間体を気にしないので友達がいないというケースはしばしばあるのです。フォローが多いということは普通過ぎるという意味であって、変な人たちの発言は賛否両論、下手をしたら炎上するため、ポピュラーにならないのです。

アインシュタインは比較的孤独な男だったとされます。大学の卒業時の成績はほぼ最下位に近かったようです。が、彼には物理学以外に音楽があったことは案外知られていません。バイオリンをピアノ演奏に合わせて奏で、趣味の領域を超えていたとされます。案外理系の人に音楽や絵画に精通する人がおり、私の知る人にもそんな人が若干名いますが、その人たちは概ね大成しています。

日本に限らず、世界が規律社会になってきており、「変な人たち」が活躍する場がなかなか狭くなってきたような気がします。そんな変な人たちが世の中のスパイス、いや時としてメインディッシュにすらなります。考えてみれば、私も若い時から友人は少ないのですが、たぶん、その理由は迎合しないからなのでしょう。そんな生き方に私は満足です。

では今日はこのぐらいで。

編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2023年6月11日の記事より転載させていただきました。