ウクライナのダム決壊事件は強気のゼレンスキー氏ですら萎えさせる事態だったと思います。国家の損失はあまりにも大きく、今日この時点で終戦したとしても昔のように戻すには数十年で回復できるか、疑問です。ロシアが仕掛けたのでしょうが、この先、彼らはあり得ないことを次々としでかすでしょう。人間の心理とは良いにつけ、悪いにつけ、より極みに向かっていきます。ウクライナは「203高地」のように大きな損失を出しながらも最後に笑うのでしょうか?

では今週のつぶやきをお送りします。

強気相場が戻ってきた???

アメリカのS&P指数が底値から20%上昇し、強気相場入りとなりました。指数だけ見ればダウがやや出遅れ感がありますが、利上げサイクルの最終局面という意識が強く出ている相場つきとなっています。来週のFOMCの行方は専門家の見方は「利上げ停止」が主流です。次の7月会合で再利上げを予想する向きが3割で残りはFRBが利上げと口先介入だけで利上げはもうしないとみています。失業者申請数も増えてきており、景気の先行きも秋からやや陰りが見えそうです。中国経済も重く、華やいでいるのは日本だけという状況です。

その日本、キーは来週15-16日の日銀政策決定会合なのですが、現時点での専門家の予想は「何もしない」です。植田新総裁が指名された頃は期待感が高かったのですが、私は途中から「学者は明白な裏付けがないと動かない。だから植田さんの判断は遅れる」と見方を変えました。確かに何もしないのなら円高に振れにくくなり株価には好都合。株価が上昇して日銀が責められることはないので「2023年の夏祭り状態」になった時、やっぱり秋に「宴の後」と言うシナリオが描けます。

言えることはどんなトレンドも長続きしないということです。特に今の日本の株は世界の中で消去法的に選ばれただけで日本が何か輝いていたわけではありません。日本から素晴らしい技術や製品やサービスが世界に向けて次々出てきているわけでもないのです。「引かない潮はない」とクールに見た方が正解だろうと思います。ところで北米の消費は本当に強く、訪日外国人の旺盛なおこぼれ消費で潤う日本ですが、使いきれないほどの収入や資産持ちがごろごろいて私も唖然とする底力を持っているとだけ記しておきましょう。