琵琶湖は滋賀県にある日本最大の湖。滋賀県は関西圏だが、中部からもアクセスが良く、琵琶湖は非常に訪れやすい釣り場なのだ。その琵琶湖に夏の訪れを告げる魚が小アユだ。トモ釣りで釣るアユと同じ魚だが、釣り方はもっとシンプル。GW明けから本格化する小アユだが、この夏はぜひ家族で出かけていただきたい。

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琵琶湖の小アユ釣り入門 【シーズン・タックル・仕掛け・エサ・釣り方を解説】

小アユ釣りのシーズン

小アユといえば夏が盛期だが、釣れ始めは意外に早く3月中ごろから湖西の浜に接岸が見られるようになる。浜で6m以上の長いノベザオを振る地元アングラーが多く並ぶが、釣況にムラがあるのが特徴。

4月になれば一部の河川で遡上が見られるようになる。特に彦根市の芹川は遡上が早く、まだ朝が冷え込む時期でも河口から300mほど上流のエン堤に小アユが多くたまる。

不思議なのが、早期はなぜか芹川にしか遡上しないということ。すぐ隣の犬上川では、全く遡上が見られないのに芹川だけはかなり早い時期から釣れ始める。

ただし釣れるポイントがかなり限られており、エン堤のピンスポットに入った人は入れ食いだが、そのすぐ上流に入った人はさっぱり……なんてこともよくある。

琵琶湖の小アユ釣り入門 【シーズン・タックル・仕掛け・エサ・釣り方を解説】小アユ釣りは夏の風物詩(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

全ての河川に遡上が始まるのが、ゴールデンウイークが終わった5月中旬ごろから。芹川も場所ムラがなくなり、どこのポイントでも釣れるようになる。もちろん他の河川でも真っ黒になるほどの小アユが群れをなして遡上し、犬上川では最上流の頭首工付近に膨大な量の小アユがたまる。

6月に入れば完全に最盛期。そして8月いっぱいまで釣れ続き、8月31日をもってこの年の小アユ釣りは終了となる。資源保護のため、禁漁期間に入るのだ。

今年の状況

では今年はどうか。毎年年明けに県の氷魚漁獲調査が行われる。氷魚とは、小アユよりもさらに小さいアユの稚魚のこと。この漁獲調査で、その年の小アユの動向がある程度推測できる。

2023年の調査の結果は例年並み。例年通り釣れるだろうと思っていたのだが、4月中旬に嫌なニュースを目にした。琵琶湖のアユの漁獲量が例年の半分以下だというのだ。

琵琶湖の小アユ釣り入門 【シーズン・タックル・仕掛け・エサ・釣り方を解説】 小アユ釣りの様子(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

それでも滋賀在住のAPCに確認したところ、同時期の芹川では例年通り釣れていたとのこと。これだけで好不調の判断はできないが、先行きがクリアというわけではなさそうだ。

ちなみに最近絶不調だったのが2017年。5月下旬になってもどの川も遡上が全くなく、漁師さんの漁獲量も例年の10分の1だったそうだ。