日中は暖かくても、朝夕はまだ冷える初夏の季節。そんな温泉が気持ち良いシーズンには、山奥にある秘湯を訪ねる旅がおすすめです。
そこで今回ご紹介したいのが、黒川温泉の「旅館 山河」。四季折々美しい色彩豊かな自然の中に佇むお宿では、開放的で心癒される入浴体験を楽しむことができます。
秘湯ならではの情緒や、老舗ならではのおもてなし、山渓の幸が詰まったお料理など、魅力が盛りだくさんです。
目次
初夏の涼やかな黒川温泉
緑に抱かれるようなロケーションのお宿
初夏の涼やかな黒川温泉
熊本県阿蘇郡南小国町にある黒川温泉。かつて存亡の危機に瀕した時代もありましたが、湯めぐりができる入湯手形の発行や景観整備、地域活性化の試みなどを通じて、今では全国屈指の温泉地として知られるようになりました。
田の原川沿いにあり、山々の緑を身近に感じられるロケーション。初夏になると青紅葉の優しい色合いや渓流のマイナスイオンに癒されます。静かですが活気もあって、自然の中に人の温かさも感じられる、独特の情緒が根付いています。
緑に抱かれるようなロケーションのお宿
今回ご紹介する「旅館 山河」は、黒川温泉を代表する老舗旅館の1つ。田の原川沿いに佇む、明治創業の一軒宿です。到着してまず驚くのは、青紅葉に包まれるお宿の景観。自然の中にポツンと佇み、心洗われる佇まいを見せてくれます。
旅館に入ると旅館の仲居さんが迎えてくれ、囲炉裏や中庭を見渡すロビーが広がります。木の香りや温もりが気持ちよく、厳かですが落ち着く空間。老舗らしい年季を感じつつもとても清潔に保たれており、お宿の元気も伝わってきます。
ご案内していただいたのは、居心地の良い畳の和室。障子を開けると、お宿の周りの緑が窓いっぱいに広がります。季節は5月で、これから本格的にお花のシーズン。緑の中にポツポツとエゴノキのお花が咲いていました。