生活をより良くするためにAIを積極的に活用すべき

たとえば悪意のある者がシステムをハッキングするためにAIを使う可能性は当然あるのだが、その企みもその時点のAI技術を用いているため技術的に対策は可能である。悪意のある者が何世代も進んだ先進的なAI技術を秘密裏に持っているわけではないのだ。

またはAIが仕事を奪うことについては、これまでも技術革新によって労働力の再配置が行われてきたのであり、一時的に仕事を奪われた人々を支援するために取り組んできた経験を持っている。社会的セーフティネットであれ、リスキリング(新たなスキルの習得)であれ、合理的な対策はじゅうぶんに可能である。

AIが遠い将来にどのようなものになっているのか、我々にはわからないのだが、今のところAIが実際に世の中に騒乱を引き起こした例は一度もないはずである。

合理的楽観主義者が「AIによる人類の終焉」を信じない理由とは?
(画像=画像は「Pixabay」より、『TOCANA』より引用)

クリシュナン氏によると、我々は生活をより良くするためにAIを積極的に活用すべきであり、実際にAIによって停滞していた研究開発が再開され、医学の進歩が早まり、エネルギー、材料、健康のいずれにおいても、進歩と改善が見込まれるようになったのだ。この流れを規制すれば、進歩を止め集団の幸福に影を落とすことになるということだ。

AIの進歩と普及によるディストピアな未来を想像するのはある意味で簡単だが、現実の我々の生活はネット検索なしでは成立しないところまで来ているのは明らかだ。そしてかつてない利便性をこうして現実に手に入れている。もはや後退することはできず前に進むしかないのだろう。

大航海時代の先達は大海に潜むまだ見ぬ魔物に怯むことなく、船に飛び乗って未知の海域へと乗り出し航路を開拓してきた。“AI時代”に突入した今、我々にもその勇気が求められているのかもしれない。

参考:「Big Think」ほか

文=仲田しんじ

提供元・TOCANA

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