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おびひろ動物園の魅力5 故・植村直己さんの偉業が伝えられている
おびひろ動物園の魅力6 「かわいい」だけで済まされない真実を突き付けてくれる
おびひろ動物園の魅力5 故・植村直己さんの偉業が伝えられている

植村さんは、1941(昭和16)年に兵庫県に生まれた冒険家です。1970年に日本人で初めてエベレストに登頂し、世界初の五大陸最高峰登頂者となるほか、1978年に犬ぞり単独行として世界で初めて北極点に到達しました。しかし1984年に冬期のマッキンリー(現:デナリ)に世界で初めて単独登頂後、下山中に消息不明に。そのニュースに多くの人たちが悲しみに打ちひしがれました。

1976年に北極圏1万2千kmを走破した植村さんは、そりを引いていたエスキモー犬2頭をおびひろ動物園に寄贈したことがきっかけで、帯広市との交流が深まったそうです。1985年に帯広とのつながりを広く知ってもらう目的で記念館が設立されました。現在も偉業を後世に伝えています。
おびひろ動物園の魅力6 「かわいい」だけで済まされない真実を突き付けてくれる

全国の動物園で飼育個体数が減少しています。おびひろ動物園では、1972年度の117種883個体をピークに約67種337個体まで減少しました。その理由は野生動物の生息数減少や感染症対策による取引規制の強化などにより、動物の入手が難しくなってきたことが原因と言われています。

おびひろ動物園のところどころに、動物と人との関わり方が記されています。「触りたい!の先にあるもの...」というメッセージには、「かわいい、さわりたいという人の衝動は、アザラシにとって恐怖であり、ストレスにしかならない」というストレートなメッセージが書かれていました。動物園には、「レクリエーション」の他に、「種の保存」、「教育・環境教育」、「調査・研究」という役割があります。そうした取り組みにも目を向けて動物園を巡ると、環境や生態にも関心を持つことができますよ。

たった420円で、遊べて学べる「おびひろ動物園」。1番のおすすめのビュースポットは、ペリカン舎から眺める観覧車です。「帯広に来たついでにおびひろ動物園に行く」のではなく、おびひろ動物園を訪れるために、帯広に来てください。
おびひろ動物園
- 住所:北海道帯広市緑ケ丘2
- 電話:0155-24-2437
※開園期間及び開園時間は時期によって変更されます。公式サイトでご確認ください。
文・写真・吉田匡和/提供元・たびこふれ
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