異なる時代を生きてきた人たちの間には、しばしば「ジェネレーションギャップ」が生じるものです。とくに車の場合には、機能や装備が年々アップデートされており、世代間のギャップが生じやすいと考えられます。

今回は「車にまつわるジェネレーションギャップ」について、ドライバーの方々からエピソードを集めました。

今はそういう車がカッコいいのか……

「ヤバいですね、逆に新しい」車にまつわるジェネレーションギャップを感じた瞬間
©Виталий Сова/stock.adobe.com(画像=『MOBY』より 引用)

「どんな車をカッコいいと思うか」という価値観は、時代によって大きく変化するものでしょう。流行の車種やボディタイプが移り変わるとともに、人々の好みも変わり、世代間で「カッコよさの基準」にギャップが生じることも。

「高校の教員をしていますが、車好きな男子生徒が『アルファード欲しい』『N-BOXカッコいい』と話しているのを聞いて、かなり驚きましたね。私が高校生くらいのときは、『車好き=スポーツカー好き』でしたから。高校生がファミリーカーに憧れるというのは衝撃でした」(40代男性)

時代によって人気車種には大きな変化が見られるとはいえ、「車好きといえばスポーツカー」というのは普遍的なイメージであるように思えてしまいます。しかし、利便性や快適性を理由にヒットした車種が市民権を獲得し、次第に「カッコいい」という評価を得ていくのも自然なことなのかもしれません。

さらに、「メーカーに対する印象」にも世代によってギャップがあるようです。

「職場の飲み会で車の話になったときに、20代の社員たちがマツダに対して『高級感がある』というイメージを持っていて驚きました。デザインもいいし、内装もオシャレということで、かなり評価が高かったんですよ。

私が若い頃は『マツダ地獄』なんて言葉もありましたし、デミオやファミリアなんかの安い車が代表車種でしたから、高級感とは真逆のイメージがあるんですよね」(50代男性)

買うときは安いけれども、買い替えの際の下取り価格も低い傾向があったことから、「ずっとマツダの車に乗りつづけるほかない」という状況を表す「マツダ地獄」という言葉。

現在では「魂動デザイン」をはじめとするブランディング戦略が奏功し、そうしたネガティブな印象は払拭された感があります。庶民的なイメージに馴染みのない若者にとっては、「オシャレで洗練されたメーカー」という印象を与えている面もあるのでしょう。