バドライトとモデロはともに親会社アンハイザー・ブッシュ・インベブ傘下のブランドだが、米国では、司法省による独占禁止法訴訟の和解の一環で、米アンハイザー・ブッシュのライバル、コンスタレーション・グループがモデロのライセンスを所有している。

アンハイザー・ブッシュの流通・販売部門の元トップだったアンソン・フレリックス氏はデイリーメールの取材に、バドライトの売上低迷が続けば、ミラーライトやクアーズライトなどのライバルに棚を奪われる危険があると指摘した。

同氏によると、ウォルマートやクロガーなどの小売は、春と秋に販売データをもとに棚の配分を見直す。秋の見直しは、4月~7月の売上を参照し、再配分が決定されるという。

棚の変更は長期的な影響を及ぼすという。ライバルブランドは棚と店内在庫が増え、より成功の機会を得る一方、バドライトにとっては「ほぼ永久に、バドライトの売上高とビールカテゴリーにおけるシェアが、新たな標準として固定化されることになる」と説明した。

同氏は、アンハイザー・ブッシュは戦略を練って、6月と7月に失った顧客を取り戻す必要があるとも指摘。「8月、9月の頃には手遅れ」と主張した。