貯蓄型保険は大損?「保険で貯める」のがおすすめできない4つの理由

1.解約時に積み立てた金額に対してマイナスになることが多い

【完全ガイド】貯蓄型保険は大損?保険で貯金をしてはいけない4つの理由
貯蓄型保険は解約時に積み立てた金額を受け取ることができますが、加入期間が短い場合や解約時期が早い場合には解約返戻金がほとんどないか、払込保険料を下回ることがあります(画像=『オトナライフ』より 引用)

2.利回りが低い

貯蓄型保険は保険会社の慎重な運用や経費の負担により、利回りが低くなりがちです。保険会社は「変額保険」以外の商品では、安全性の高い国債の購入などを行う傾向が強いためです。

支払った保険料から保障部分が差し引かれ、残った額が国債などによって運用されている状況のため、他の運用方法や投資商品に比べて収益性が劣ることがあります。

3.月々の保険料の内訳に対して「保障部分」が大きい

貯蓄型保険では月々の保険料の内訳に対して「保障部分」が大きいです。よって実際に積み立てられる貯蓄部分が限られています。保障を重視する方には適していますが、貯蓄を重視する場合には効率的ではありません。

4.インフレリスクが大きい

固定金利タイプの貯蓄型保険では、将来受け取る保険金の額が契約時に決まっているため、インフレによる物価上昇に対応できません。

たとえば「2,000万円の受け取り」をしていたとしても、物価上昇で実質的に円の価値が半減した場合、額面として2,000万円の払い戻しを得てもそのお金の価値が大きく変わってしまいます。保険全般がこうしたインフレリスクに弱いため、インフレに対応するには保険は掛け捨てにして、他の方法で運用するのも手です。

なぜ貯蓄型保険ではあまりお金が貯まらないの?

貯蓄型保険では、保険料の一部が貯金に回されます。しかし貯蓄型保険には、手数料や税金もかかり、満期返戻金や解約返戻金には税金もかかります。

これらの手数料や税金は、貯金から差し引かれます。つまり、貯蓄型保険では、低い利息と高い手数料や税金によって、あまりお金が貯まらないのです。

保険と投資を組み合わせることも大切

貯蓄型保険は保障と貯蓄の両方の要素を持つ商品ですが、運用利回りや保険料の内訳によっては貯蓄効果が限定的です。

たとえば「保障」は掛け捨て保険でカバーしつつ、投資や別の貯蓄手段を積極的に取り入れることで、より効果的な資産形成が可能です。

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たとえばマンション経営は一案でしょう。ローンを組んだ際に「団体信用生命保険」に加入することで、契約者に万が一のことがあってもローンが免除され、なおかつ安定的な資産を家族に残せます(画像=『オトナライフ』より 引用)

貯蓄と保障を両立させたい場合は変額保険がおすすめ

貯蓄型保険のデメリットも理解したうえで、あくまで「保障も貯蓄も両立する手段を1つは持っておきたい」場合は変額保険がおすすめです。

投資信託の場合、利益に対して20.315%の税金が掛かります。変額保険も受け取り時に税金が掛かりますが、保険料を支払っている際には生命保険料控除を利用することができるため、所得税や住民税の所得控除を受けることができます。