睡眠に投資する

最後に睡眠である。人は一日の3分の1近くを睡眠に当てているが、睡眠は残りの3分の2の起きている間のパフォーマンスを決めてしまうことは意外と意識されていない。つまり、睡眠の質が一日を決めてしまうと言っても過言ではない。ここをなんとかすれば時間は生まれる。良質な睡眠を取るためにはいくつかコツがある。

まずは寝具に投資することだ。若い頃は床に直接寝ることができても、年齢を重ねるとある程度質のいい寝具でなければ睡眠の質は著しく低下する。結果、体を7時間横にしても実質的に3-4時間程度しか眠った気にならないのでは、起床後のパフォーマンスを下げ、時間のムダにつながる。そのため、寝具は予算が許される限り、ある程度コストをかけるべきだ。筆者も普段は質素でシンプルライフを送っているが、寝具にはしっかり投資をしている。

次は食事である。睡眠中は意識が落ちるので気づきにくいが、実は睡眠中も内蔵は活動している。寝る直前に消化に負荷をかける食事をすると、体は寝ていても消化活動が続くため睡眠の質は低下してしまう。特に夕食が肝だ。寝る直前の食事は控え、少食に留め、難燃性の食材は回避しよう。

最後にメンタルである。寝る直前に不安や怒りを煽られるものは見ない方がいい。気になって寝付きが悪くなったり、人によっては夜中に目を覚ますことになる。筆者は夕方以降は通知は意識的に見ないようにしている。見るとあれこれ考えてしまうからだ。日中で仕事は終わりにして、夜はゆっくり過ごすことに切り替えて就寝に備えることを勧めたい。たとえばiPhoneにはおやすみモードがついており、指定した時間になると自動的に通知はOFFになる。これで寝る前のメンタルを健全に保てる。

結論的には「どんな有意義なことをするか?」ではなく、「何に時間を使わないか?」という発想が重要になる。時間を食う活動を減らせばヒマに近づくことができる。上述したことは意識すれば誰にでもできることであり、さらに効果も大きい。人生は持ち時間分しか生きられず、つまり時間とは命そのものである。お金持ちより時間持ちの方がQOLは高まると考えている。参考になれば幸いだ。

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