未踏区間へ

今までその川の源流域には何度も足を運んでいますが中流~上流域は一部を除き竿を出したことはありませんでした。入渓しやすい区間は国道に近い事もあってハイシーズンには釣り人の車をよく見かけます。

最後にその区間で釣りをしたのは2年前で小型のヤマメやニジマス、カジカを見かけましたがあまりパッとしない印象でした。ただ源流域では見事なイワナが釣れるのでどの辺りからイワナエリアになるのか気になっていました。

最初の100mほどの区間は全くの無反応、道すがら時折見かける少しアイヌネギを採りながら釣り上がります。やがて古い堰堤が崩壊して深場を形成しているポイントに着きます。キャスト前に上流に目を向けると似たようなポイントが一定間隔で続いているのが見えたので期待が膨らみます。

イワナを5尾キャッチ

最初のキャストでシンキングミノーを流芯脇の弛みに投げ込んで着底させるべくラインを送り込んでいると、クイッとラインが張りました。ロッドを煽ると走り回る黒い影、伝わってくる首振りから尺イワナは確定だったのでラインテンションを保ちつつネットへ誘導しランディング。

この区間にも尺イワナが住み着いているのが分かった事で、この先のポイントへの期待は急上昇。そして期待通りに要所要所で立て続けに25cm~35cmクラスを5尾追加します。

さらに大物を求めて

ここまでで既に十分すぎる釣果を出していたものの、途中のとあるポイントが気になっていました。そのポイントは崩壊した古い堰堤が深みにストラクチャー形成していてイワナが隠れるには格好のスポット。

70mmのサスペンドミノーを沈み石をかすめるように通すと底からヌヌッと大きな影が様子を伺うかのように一瞬浮かんできました。その時は姿を見られた可能性があったので一度立ち去って後から探ろうかと考えていました。そしてある程度上流も探った今、残り時間的に上流をさらに詰めるよりそこまで戻ってもう1回トライしてから納竿する事にしました。

河畔林に身を隠しながらそーっと川辺にアプローチ。今度は50mm 5gのヘビーシンキングミノーをきっちりと底まで落として居るであろう大物の目の前でチラつかせる作戦です。

39cmのイワナを手中

反応があった沈み石のやや上流にミノーを打ち込み、流れに乗せながら着底させます。すぐにタン、タン、タン、と緩いグルーヴでトゥイッチをかけて4回目の”タン”に入る瞬間にグイッと押さえ込まれるロッドティップ。すかさずフッキングを極めると底でギラリと翻るイワナの姿が。

ギリギリとドラグを鳴らしながらボトムに張りつこうとするイワナを押さえつけていると今度は下流に向かって一気に突っ込むイワナ。角度に気をつけながらロッドを立ててなんとかランディング。力強いファイトから40upは確定かと思いきやメジャーが示した数字は39cm。あと1cm足りませんでした。

源流ルアー釣りで40cm極太イワナと対面【北海道】アイヌネギ(行者ニンニク)もゲット39cmの良型イワナ(提供:TSURINEWSライター・小峠龍英)