エクソシスト養成講座の衝撃の内容
養成講座の一週間の時間割をみると座学中心である。月曜日は、広くキリスト教の伝統から「祓魔術式」を多角的に学ぶ構成となっている。火曜日は、カトリック教会の伝統と神学と他教派とをつなげるための理論的・歴史的内容である。

(画像=画像は「getty images」より引用,『TOCANA』より 引用)
三日目以降は、より実践的・実務的な内容が続く。水曜日は南米、東南アジア、アフリカにおける実例と実践の報告と検討である。加えて、悪魔崇拝・オカルト・ニューエイジなど現代社会におけるサタニックな事物の概説となっている。
木曜日は、医学的側面に焦点を当てている。実際、エクソシストがまず依頼者に聞く質問は「医者には行きましたか?」である。金曜日は、より実際的な生活や失敗、法的側面についての講義である。とくに注目すべきは「幼児性愛」「児童ポルノ」への言及である。昨今のカトリック教会内部での性的スキャンダルに悪魔が関わっていることが暗に示されている。
最終日は「円卓の祓魔師」として、全キリスト教の連帯が強調されている。すなわちローマカトリック教会は、祓魔術式においても中心地となり覇権を確立しようとしているのだ。