大宮アルディージャが窮地に立たされている。2023明治安田生命J2リーグは第17節までの日程が終了。全日程の3分の1を過ぎ、シーズンが中盤戦へと移行する中、大宮は5月26日現在22位と降格圏にいる。J2リーグは全42節と終了まではまだまだ多くの試合が残っているものの、直近は6連敗を含み9試合勝ちがない状況だ。
特に攻撃面では、ここまで総得点14点とリーグ全体でワースト1位タイの大宮。シーズン序盤に3試合連続得点をマークしたFWアンジェロッティが一時負傷離脱した影響もあってか、思うように得点を挙げられていない。一方で、守備力はここまで総失点23点とリーグ全体の中位程度だが、最低でも引き分けで勝ち点を重ねていかなければならない現状においては不十分と言えよう。
今2023シーズンの開幕前、大宮は主力選手の多くがチームに残留。加えて各ポジションともレンタルからの復帰も含め戦力を充実させることに成功している。しかし、今季は以前大宮に所属していた選手たちの活躍も目覚ましく、ファン、サポーターからすれば「チームに帰ってきてほしい」と願う選手が多いのではないだろうか。
ここでは、現役でプレーしている大宮OB選手の中から、今季現在の所属クラブで活躍している選手たちを3名紹介する。
フアンマ・デルガド(2019大宮所属)
現在V・ファーレン長崎に所属しているFWフアンマ・デルガド。大宮での活動はわずかに1シーズンのみであったが、その1年間で見せた存在感は圧倒的であり、チームトップの13ゴールを挙げ、昇格こそ叶わなかったもののJ2リーグ3位という成績に貢献している。
フアンマがクラブを離れた翌2020シーズンは、前年の年間62ゴールに対し43ゴールと攻撃力が低下。フアンマ以外にも大幅な選手の入れ替えが行われたシーズンだっただけに、必ずしもフアンマ1人の移籍による影響とは言えないが、それでもチームトップスコアラーを失った影響は大きかったと言えよう。
そんなフアンマだが、J1アビスパ福岡を経て今季は古巣の長崎へ復帰。ここまで8ゴールをマークする活躍でチームの攻撃を牽引している。今季得点力に大きな課題を抱える大宮において、かつてのエース帰還を望む声が日増しに高まるのも当然だろう。
現在の大宮のチーム編成を見ても、サイドにはドリブルでの崩しや質の高いボールを供給できる選手が揃っており、中央に優秀なターゲットさえいれば得点力は大きく改善されるはずだ。それだけに、同じJ2のライバルクラブに在席していることを踏まえても、帰ってきてほしい選手の筆頭と言えよう。