ARGENTINA, INFLACIÓN 126% PARA ESTE AÑO, 107% PARA 2024, 55% PARA 2025 18.5.2023

インフレが上昇すればするほど消費が伸びる不思議な国

一般に経済が不景気で、インフレが高騰、その一方で給与は下降すると誰もが消費を控える傾向にある。ところが、アルゼンチンの特異性は、国民が自国通貨ペソを手放すべく耐久消費財の購入やレストランで食事や旅行したりするのである。手持ちのペソをできるだけ早く使い切るという選択をするのである。

そんなことで、昨年末はレストランやバルはお客で賑わったそうだ。その理由は明白。高騰するインフレの前に、ペソを今日使っておかないと、インフレで明日同じ金額では今日したことができなくなる可能性があるからだ。

買い物をするにもアルゼンチン人が生活の知恵として学んだことは、いつ、どこのスーパーに行けば特価販売があるかというのを調べることである。

またアルゼンチン人にとって良い投資のひとつは、缶詰、シャンプー、ワイン更に衣類、携帯電話、家電製品などを購入することである。これらの商品は長期間保存が効き、また長期使用できるということだ。特に家電製品への需要が高いという。それがひと月後には同じ価格では購入できなくなるという懸念からである。例えば、家電製品だと昨年1月から5月までで24%の値上がりがあったという。

一方、販売者にとって問題は、追加したい商品を仕入れられなくなることが往々にしてあるということだ。メーカーがドル規制で必要な部品が輸入できなくなって商品が生産できなくなるからである。同様に販売者はできるだけ後に商品を販売しようとする傾向にある。その方がインフレの上昇で今より高い価格で販売できるからである。

消費者は支払いにクレジットカードを使う傾向にある。政府が奨励している6カ月、12か月、18カ月払いを利用するのである。その金利は勿論インフレの上昇率よりも低い。(以上2022年7月28日付「BBC Mundo」から引用」。