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魅力を感じながらも「“信者”だと思われたくない」からEVに乗らない人がいる?
SNSでのEVやテスラに関するレスバトルは平行線のままヒートアップ

魅力を感じながらも「“信者”だと思われたくない」からEVに乗らない人がいる?

「テスラの車は静かでもオーナーがうるさい」日本でEVが普及しないのは“信者”のせい?
(画像=©NOBU/stock.adobe.com,『MOBY』より 引用)

中国やヨーロッパなどを中心として世界的に電気自動車(EV)の販売台数が伸びている中、日本ではまだまだEVが十分に普及したとは言える状況ではありません。そのため、環境保護等に熱心な他国の団体などからは、メーカーを含めた日本人のEVに対する関心の低さが指摘され、「日本はEVに遅れている」と言われるようになりました。

ところが、SNS等では「EVやテスラは好きだけど一部のEVやテスラオーナーのせいで乗るのは恥ずかしいと感じる」といった旨の投稿も見られ、テスラをはじめとしたEVメーカーの各モデルには好意的であるとか興味があるにも関わらず、その製品のユーザーにはなりたくないという意見を持つ人がいるということがわかります。

テスラをはじめとしたEVのほとんどが一般的な乗用車と比べると高価であることから、「高額で買えない」悔しさを上記のような投稿をすることで晴らしているということも考えられるものの、EVやテスラオーナーの言動等に注目が集まってしまったことが、「購入しない理由」になり得てしまうネガティブな要素になってしまったのは間違いないでしょう。

こうした人たちが指す一部のEVやテスラオーナーは“EV信者”や“テスラ信者”と呼ばれる一部のユーザーであることがほとんどで、SNS等で主にテスラのモデルを中心としたEVを絶賛するだけでは済まず、それ以外の、ハイブリッドを含むガソリンエンジンを搭載する車や、製造する車がEVを中心としていない他メーカーのモデルが劣っているといった表現を行い、ときにはそれを選ぶユーザーの価値観を否定するなどの投稿を行う人のことを“信者”という言葉を使って指していることが多いようです。

特に、このような投稿を行う人がSNSでのプロフィールや投稿でテスラのいずれかのモデルを所有していることを記載している場合が多いことから、“テスラ信者”とも呼ばれ、「テスラは車は静かだがオーナーがうるさい」と、“テスラ信者”を快く思っていない旨を投稿する人もいました。

望まれていないにも関わらず、EVやテスラに対する自身の評価を正しいものとし、それを他人に押し付け、否定されると激情する、または否定する根拠を求めるといった言動があるとされ、それが“信者”と呼ばれる所以になったと考えられます。

SNSでのEVやテスラに関するレスバトルは平行線のままヒートアップ

「テスラの車は静かでもオーナーがうるさい」日本でEVが普及しないのは“信者”のせい?
(画像=©sheilaf2002/stock.adobe.com,『MOBY』より 引用)

車をはじめとした自身の所有物を絶賛し、同ジャンルの他製品等は劣っているなどけなすような言動を行う人は、“EV信者”や“テスラ信者”に限らずさまざまな界隈にいます。車メーカーにおいても、“トヨタ信者”のようにテスラ以外のメーカーにも“信者”と呼ばれるようなファン、フォロワーがいます。

しかし、SNSでは“EV信者”や“テスラ信者”と呼ばれる人が特に目立ち、メーカー別ではなくEVという大きなくくりであるがゆえにその裾野は広く、日頃から大小さまざまなレスバトルが繰り広げられているようです。

ところが、SNSでの論争等を見ていると、“EV信者”や“テスラ信者”の「ガソリンエンジンを搭載する車よりも、EV、またはテスラの車のほうが優れている」という主張に対しては、別の優れている車・メーカーが挙げられるのではなく「EV、またはテスラの車のほうが優れている根拠として示されてたデータに誤りがあるのでは?」というリプライ等が送られていることが多く見られます。

こうしたリプライに対して、“EV信者”や“テスラ信者”と呼ばれる人はまた別のデータを示したり、リプライを送った人のデータの読み解き方に誤りがあるとするなどして、それにまたリプライが重なり、どちらも「相手に間違いを認めさせる」という目的があるのか徐々にヒートアップ。

これらの論争で双方のどちらかが相手の主張を正しいものとして受け入れた例はほとんど無く、最終的にはやり取りを捨て台詞などとともに切り上げ、相手をブロックして遮断する、または遮断したと報告することが多く見られました。