ベネズエラ国内でもガソリン不足が生じてることからキューバに充分な原油を提供できないのである。キューバ政府はロシアとメキシコにも原油の供給を要請。この2か国の原油はベネズエラのそれに比べ重質が軽く精製するコストも比較的安く済む。コストも安い。それ以外の産油国にも供給を依頼しているが、応じられていない。一方、ベネズエラの原油は重質が重く精製コストも余計にかかるという問題もある。(以上5月10日付「エル・コンフィデンシアル」から引用)。

ところが、このガソリン不足には政府が背後から操っている可能性があると4月20日付の電子紙「ラジオテレビシオンマルティー」が指摘している。

というのは、政府はベネズエラから十分な原油を輸入しているというのである。それを裏付けるかのように、3月中旬から下旬には巨大オイルタンカーノーランが150万バレルを積んでキューバに入港しているというのだ。実際、3月13日付けロイターが今年1月に日量4万バレル、2月5万2000バレル、3月7万6000バレルを入手していると報じたことを同紙は指摘。

それでもキューバ国内でガソリンが不足している背景にあるのは、政府が巨額の外貨を必要とする為に国民を犠牲にして精製したガソリンを外国に売っている。これが真相だというのである。

キューバ国民の悲劇はカストロ兄弟によるキューバ革命から始まった。この革命がなかったならば、現在のキューバは米国の影響下のもと少なくとも現在国民が置かれているような貧困と物資の不足はなかったであろう。因みに、フィデル・カストロ氏自身は私腹を肥やし富裕者として亡くなっている。