挑戦(CHallenge)が好機を掴む

変化する決意ができたら、実際に挑戦するフェーズとなる。

個人的にうまくいく人はこの挑戦を「成功 or 失敗」というシンプルな二元論で考えないと思っている。この発想はBestを追求するという、完璧主義的な思考である。だが目指すべきは、現状と比較してより良い結果Betterが生まれれば合格。小さなBetterを大量に積み重ねることで、ドンドン前進できるという考え方である。

たとえば起業したばかりだと、一時的には会社員時代より収入が落ち込む時期が続くということがあると思う。「こんなはずじゃなかった。起業してすぐ大金をつかめると思ったのに」こうなると強い敗北感が生まれるだろう。

短期的に成功しようという発想を捨てて、ロングスパンでとにかく起業後の前月、前年の自分と勝負し続けるのである。挑戦を続ければ仕事も熟練するし、潜在顧客からの認知度が高まるので、誠実に仕事をしていれば収益は増えてくるのが普通だ。うまく歯車が噛み合っているなら、時間の経過とともに小さなBetterが積み重なっていく。見るべきはここだ。

好機(CHance)は遅れてやってくる

チャンスを掴むために変化を決意し、挑戦というリスクテイクをする。一般的な傾向として、このチャンスをすぐに得られなければ「こんな作業やっても意味がない」と感じてすぐさま放り出してしまいがちだ。だが、チャンスは常に遅れてやってくる。

世間で目立つ、一部の「最短最速で大成功しました」みたいなコンマ数%の例外が自分に起こるとは考えず、忍耐の力を持ってこのチャンスの遅効性を受け入れる人格を持つことが肝要である。

有名な話に国民的アイドルグループだったSMAPは、人気を博するのに長い期間を要したがある時大ブレイクしたという話がある。それ以外にもなんでもそうだ。遅咲きでの成功事例の方が実は多数派であり、多くはその時間を待ちきれずに途中で自ら挑戦を放り出してしまうのである。これは大変もったいない。

人生を変えるには3つのCHのステップを踏むことだ。こうして一連のプロセスを言語化して思うことは、成功に必要な要素とは試行回数を増やす行動力に加えて、鉄よりも硬い忍耐力だろう。とにかく愚直に回数をこなし、改善しながら、成功を我慢強く待つ。成功に必要なのは表面上の浮ついたテクニックというより、成功者にふさわしい人格なのかもしれない。

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