梅にまつわる言葉

「桜切る馬鹿梅切らぬ馬鹿」とはどんな意味?その由来は?
(画像=『FUNDO』より 引用)

ここからは梅にまつわる言葉について見ていきましょう。

梅にウグイス

「梅にウグイス」とは、取り合わせの良い存在のことをあらわしています。
美しく調和するものであったり絵になるものの例えとして使われます。

仲の良さをあらわす言葉でもありますが、実際に自然界に頻繁に見られる光景というわけではありません。
これは、中国で古くから詩であったり絵画の中でテーマとして扱われてきた存在として生まれた表現となっています。

梅の木学問

「梅の木学問」は、学び得るのは早いものの、その学問を究め大成することが無いという意味です。

梅の木は生長こそ早いものの大木というほどにはなりません。
10mほどが目安だとも言われています。
ヒノキが大きいものだと30mほど、杉が40m以上にもなるとされるのに比べると、たしかに小振りな木といえるかもしれませんね。

この梅の木の特徴から、向き合って早々に学び得たにも関わらず当人の素質などにより伸び代はない、そんな学問に対して用いられるようになりました。

梅の木分限

「梅の木分限」とは、急に金持ちになった人のことです。
生まれたのがいい家だったので金持ちなのではなく、成り上がった人物や成金のことを指します。
梅の成長が早く、すぐに果実が実るところから来た言葉となります。

桜にまつわる言葉

続いて桜にまつわる言葉についても見ていきましょう。

五月の桜で葉ばかりさま

「五月の桜で葉ばかりさま」には、「恐れ入ります」「ご苦労さまです」といった意味があります。
5月ともなれば、その木は葉桜になっています。

そして、「葉ばかりさま」は「憚り様」と掛けた一種の洒落です。
「憚り様」は、お世話になった相手に用いる挨拶の言葉です。
この言葉を直接言うのではなく、ダジャレて表現した言い回しということになります。

雲居の桜

「雲居(くもい)の桜」とは、春の日差しの中で御所の庭に咲き誇る桜のことを言います。
「雲居」は雲のあるのが遥か遠くことで、雲の上の存在にあたる皇居を指しています。。

宮中や御所の比喩的表現として使用される事もあります。