文書は組織化されている必要がある。これが第二の原則。冒頭に、文書の目的と結論を書く。どうでもよい埋め合わせ的な、不要な内容は削除する。最も重要な情報を先頭に置き、必要に応じて最後の方に背景情報を含める。文書がどのように構成されているか聴衆が理解できるように、文章を段落で区切り、それぞれに理解に役に立つ見出し(useful headings)を付ける。

先の記事で指摘した「重要なことから順番に、重要なことは同じページで説明し、より詳しくは別ページで説明する、といった閲覧者の理解を促進する原則」は、ガイドラインが掲げる組織化の原則に一致する。先の記事では指摘しなかったが、厚生労働省の説明ページは見出しの付け方もおかしい。

ガイドラインはその先、受動形はできる限り避け能動形を使用すること、できる限り現在形を用いること、要求はmustで表現すること、略語はできる限り使用しないこと、など英語表現に関する注意事項へと続く。

ウェブについても、重要なことを冒頭に、内容を伝える見出し(informative headings)を付けるなど、Plain writing原則に沿うようにガイドラインは求めている。

わが国政府サイトはユーザビリティを高める必要がある。米国の事例に学び、それを参考に、デジタル庁がガイドラインを作成するのも一案である。また、実際にサイトに情報を掲載する業務を行っている職員への教育も不可欠である。