アンチョビの作り方(塩漬け)

アンチョビの作り方は本当にとても簡単です。まず下処理としてすべてのイワシの頭、鱗、皮を除去し、三枚におろしましょう。

この時、内臓は絶対に捨ててはいけません。アンチョビの発酵を促しおいしく作るには、実はイワシの内臓に含まれる細菌がとても重要なのです。頭を落とし、お腹を開いた後のイワシは、少し気持ち悪い気もしますが、水で洗わず、そのままつかってください。

釣りすぎたイワシの活用レシピ:アンチョビ 雑菌対策が超重要ポイント「イワシング」で釣れたイワシ(提供:TSURINEWSライター アングラー「K」 )

ここまでで大変な作業はほぼ終わりで、あとはビンへ上手に詰めていくだけです。

この時、イワシの身と塩の層を交互にしていきます。ビンの底に塩を振ったらイワシを並べ、塩を振りかけ、二段目にも身を並べたら塩を振り……といった具合に、イワシと塩を交互に積んでいきましょう。

本場では渦を巻くように並べますが、ある程度適当に並べても美味しくできるのがアンチョビの簡単で良いところです。並べ方はそこまで気にし過ぎなくてOKです。

塩の量はイワシの重量に対し25~40%程度とありますが、基本的にはイワシの身が塩で隠れるくらいを目安にしてください。塩の量が多ければ多いほど保存性が増しますが、でき上がりの塩分も濃くなりますので、自身で調整してみて下さい。

あとは3ヶ月程度、暖かすぎない常温で放置します。

アンチョビの作り方(オリーブオイル漬け)

3カ月が経過するころには、イワシの身から余分な水分が抜け、塩漬けとしてほぼ完成しています。

瓶の中にはイワシから出た水分が満ちているはずで、これがいわゆる「ナンプラー」という魚醤になります。

イワシの身と水分のちょうど倍量になる程度にオリーブオイルを浸し、軽く混ぜたら作業工程は終わりとなります。

味をなじませるためにここからさらに数か月寝かせる人もいますが、このまま料理に使うこともできますよ。

蓋を開けてみたら失敗……なんてことも

3カ月がたち、蓋を開けてみたら塩漬けにしたイワシから腐敗臭が漂っていたら、それは残念ながらそれは失敗となります。

原因はほぼ間違いなく雑菌の繁殖です。これは常温で保存することが原因ではありません。イワシを開く際に手を清潔にすることや、保存用のビンを煮沸し殺菌しておいたりすることが雑菌の混入を防ぐポイントになります。

水気をよく拭いておくこともかなり重要ですよ。