歌舞伎トップスターの一人、市川猿之助さんの起した問題は数行で収まる内容ではありません。ジャニーズの件と絡め、日を改めて書いてみたいと思いますが、女性セブンの記事を悪者にするのか、社会が正義感だけで染め抜くことを求めているのか、簡単なYES NOの話ではないと思います。また歌舞伎の世界が「家」を中心とした社会である点が今回の顛末に繋がったとすればベネディクトの「恥の文化」も引っ張り出してこなくてはいけないかもしれません。

では今週のつぶやきをお送りします。

日経平均はバブル後の高値を更新したけれど…

投資をしている皆様にお伺いします。この1週間、儲かりましたか?多分、一般投資家さんは「あきまへん!」ではないでしょうか?日経平均が480円上げた木曜日のプライム市場の上昇銘柄は956,下落が808銘柄あります。翌金曜日は日経平均が254円上げましたが上昇銘柄は812,下落が945銘柄、つまり下落の方が多いのです。ちなみに金曜日は日経平均が0.77%の上昇に対してTOPIXは0.18%しか上がっていないのです。

何が起きたか。説明は比較的簡単です。2つの強力な因子があります。1つが為替。水曜日は135円半ばだったドル円相場が2.5日間で3円ほど円安になり、輸出関連株に鋭く反応したこと、2つ目がアメリカの半導体大手マイクロンが広島に5000億円かけて工場を投資することを発表し、冴えなかった半導体関連銘柄が一斉に暴騰したのが木曜日です。極めて単純な構図でした。円が安くなったというよりドルが強含んだのは債務上限問題に楽観論が出たためです。と言うことは今週の株価のお祭り騒ぎは指数先行、外国人主導以外の何物でもないのです。

身が入っていない相場付きだけに一旦、調整するとみています。そもそも日本が突然、覚醒したわけではないのにこんな上げ方が続くわけがないのです。但し、個人投資家が儲けそこなった悔しさあまり、投資活動を再開してくるかもしれません。一部の個人投資家好みの銘柄群は爆騰、暴落の乱高下を繰り返していますので他の銘柄に目移りしてくる可能性はあります。その間、外国人に腰の据わった投資を呼びかけるには絶好のチャンスです。せっかく、日本に世界の首脳が集まっているのですから広島の宣伝ばかりではなく、日本に投資を呼び込むアピールもしてもらいたいものです。