多毛類が産卵のために水面直下に浮上してくる、通称「バチ抜け」。このシーズンには、シーバスをはじめ、あらゆる魚がバチ抜けパターンで釣りやすくなる。バチを食べているのは明確なので、ルアーの姿を合わせやすい。今回は、メバルのバチ抜けパターンについて紹介しよう。関西圏では、4月5月くらいからがメバルのバチ抜けシーズンだ。期待したい。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)

バチ抜けシーズンのメバリング攻略 【時期・ルアー・ポイント・レンジを解説】

バチ抜けメバルのシーズン

バチ抜けは東から始まり、西へと続く。東では早ければ真冬のシーズンから、そして西で始まるのは4月5月くらいだ。大阪湾奥では、今年の感じを見る限り、私の印象ではやや遅れて5月くらいから始まるものと思われる。

バチ抜けシーズンのメバリング攻略 【時期・ルアー・ポイント・レンジを解説】春のバチ抜けメバル(提供:TSURINEWSライター井上海生)

メバルもバチをベイトとするので、仕留めるのは容易い。メバルは厳冬期を抜けて、春になり、適水温といわれる14℃安定の週が数週間続くと浮上してくる。やはり5月くらいがリスタートと読める。その頃にはバチ抜けが重なるので、かなり良い釣果が望める。それまでに必要なプラグの準備を整えたい。

プラグで釣りやすい

バチについている魚は、プラグの方が狙いやすい。というか、プラグの方がレンジのコントロールと等速引きがしやすいので、魚がスレずに食ってくるのだ。そこで、表層のフローティング、または40cmくらいシンキングするプラグを持ってくる。3つほどあればいいだろう。最小35mm、最大70mmくらいが目安となる。バチのサイズに合わせて使い分ける。

バチ抜けシーズンのメバリング攻略 【時期・ルアー・ポイント・レンジを解説】バチ抜けプラグを揃えよう(提供:TSURINEWSライター井上海生)

ハードルアーでメバルを掛けるのは格別の釣趣で、表層でスプラッシュが出たときなど、釣り上げてくるより嬉しいほどだ。バチ抜けはそういう「楽しい釣り」で、ゲストとして来るシーバスやチヌを獲ることもできる。無類のライトゲーム・ピークなので、春のこのパターンには何とか釣りまくりたい。

バチ抜けとメバルの挙動

メバルはいろんなベイトを追う魚だが、シーズン序盤(11月12月頃)は、都市部ではプランクトンパターンが多い。ベイトフィッシュが多ければそちらを優先して食うだろうが、湾奥では何といってもプランクトンだ。その他ヒイカやエビ、意外なところでは、常夜灯下で落下してくる羽虫も食う。メバルが何を食うかは、場所性もあるだろうが、主には食いやすいものを食うと考えるといいだろう。プランクトンは特に遊泳力が少なくて食べやすい。

バチ抜けシーズンのメバリング攻略 【時期・ルアー・ポイント・レンジを解説】真っ暗なポイントでバチ抜けメバル手中(提供:TSURINEWSライター井上海生)

その次に、うかつにも水面に浮上して格好の食い物となってくれる、バチというところだろう。よって、バチは、厳冬期を抜けて「そろそろ何か食うか」と活性が上がってくるメバルの最高のベイトになる。基本的には海底が砂地になった海にわきやすいバチだが、都市部の常夜灯下にもうじゃうじゃわいたりする。光量が多い海にわくので、満月周りであれば、真っ暗闇のポイントのオープンや足元にも、バチ抜けメバルの可能性がある。