時間泥棒になりがちな人の特徴

それでは定義が出来たところで、次に知らず知らずの内に時間泥棒になってしまっている人の特徴を取り上げたい。主にビジネスの労働生産性の観点という前提で読んでもらいたい。

まずは話が長く、ムダが多い人だ。本来はたった1回のやり取りでスムーズに済むはずなのに、質問が小出しなのでやたらと往復回数が多くなる。また、そのやり取りの中で新たな着想を得て、質問か相談か報告か目的が分からないテーマが飛び出したりして混乱する。さらに、結論を出す以外の贅肉的な横道にそれる話が多すぎるために、何が本題か分からず、本来は不要な確認作業を余儀なくれる。こういうコミュニケーションになると、ひたすら相手の貴重な時間を奪い続けるだろう。

そして自分発信で対面、電話でのコミュニケーションを求める人である。筆者の会社には未だに対面での飛び込み営業で「看板が見えたので挨拶に」とやってきたり、いきなり営業電話を鳴らして「いつ会えますか?」というケースがある。相手が対面や電話を求められて迷惑かどうかはお構いなしとなると、時間泥棒として嫌われてしまう可能性は高い。

最後に何でもかんでも相手に質問する人である。調べて分からないことを詳しい相手に尋ねるのは普通のことだが、「この字の読み方分かりますか?」といった3秒あれば答えがわかることを、相手に聞いてしまう人は時間泥棒として嫌われる。お互いに時間のムダでしかない上に、尋ねられた相手もウソを言ってはいけないと情報の裏取り作業に迫られる。

時間泥棒に付き合うと、恒久的に時間を奪い取られ続ける。時間はお金より価値が高い資源であるため、時間泥棒は嫌われる。だから自分が時間泥棒から距離を置くことは極めて重要であると同時に、自分自身が知らぬ間に誰かの時間泥棒になってしまわないよう注意する必要があるだろう。

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