「読んだ本を身に着ける」 「読書を定着させる」
生活やビジネスで活用できるそうな情報が載っている本を読んでみたはいいけれど、「あれ、何が書いてあって、何を実践してみようと思っていたんだっけ……」と、いざ実践してみようと思ったときにはもう内容を忘れているという人もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、会計士であり、大手コンサルティングファーム出身の経営者であり、youtubeの書籍紹介チャンネルは登録者が13万人超、自著の累計販売数は55万部と、多彩な分野で活躍をする金川顕教氏の著書「世界の研究事例×100冊のベストセラー 科学的に正しい読書術」から一部を抜粋・再構成して、読書のアウトプット技法を紹介します。

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本を読んだ「感想」なら言いやすいでしょうが、本の内容の「説明」ならどうでしょうか?
読んだ本の内容を人に教えたり説明したりすることは、本の記憶を高めるのに最も効果的なアウトプットです。説明することを前提に本を読むと本気度が違うので、記憶にも残りやすくなります。
ところで、この「人に説明する」というアウトプットには、記憶を高める以外にも、本の理解度を促進するという効果もあります。
他の人にわかりやすく説明できるようになるためには、自分自身がしっかりと本の内容を理解している必要があるからです。
複雑でわかりにくい情報であっても、それをそのまま話すことは、その情報を覚えてさえいれば可能です。しかし、それをわかりやすく伝えるためには、複雑な情報から不要なものを削ったり、あるいは同じような内容のものをまとめたりして、情報をシンプルで単純なものにしなければなりません。