経済評論家の故堺屋太一氏は、名著「組織の盛衰」の中で日本企業の「三比主義」からの脱却を提言していました。
比較することにこだわりすぎることにより、無理にビジネスを進めたり、能力以上の結果を出そうと疲弊したりする。生産性の向上よりも、むしろその弊害の方が大きいと指摘していました。
比較することを止めれば、精神的苦痛から解放され、クオリティー・オブ・ライフは格段に改善します。比較することによる、プレッシャー、妬みや嫉妬、挫折感といったストレスが消えるからです。
多くのビジネス書は、相変わらず成果を出すための目標設定といったテーマでビジネスパーソンを啓もうしています。
だから、「成長しなくて良い」「人は人、自分は自分」「目標は設定しない」・・・こう書くと、やる気のない人のように見えるかもしれません。
でも、何かに縛られることなく、自分のやりたい事を思い切りやる方がより本質的で高い価値提供が出来ます。少なくとも今の私には、目標設定をしない方が、逆に成果が出るような気がしてなりません。
編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2023年5月15日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。