フリーランスや経営者も大卒とは無関係ではない?
では労働市場ではなく、自営業の事情はどうだろうか? 実際、フリーランスや企業経営者であれば、大卒かどうかは問われないとされる。確かにそうだ。こうした立場なら、取引先が注目するのは相手が信用できるか? 自分が求めるビジネスパフォーマンスを出せるか? コストはどうか? といったことであり、相手の最終学歴など気にすることはないように思える。
自分自身、フリーランスや企業取引先に頻繁に仕事をオーダーしているが、相手の仕事のパフォーマンスや実績は気にしたことはあっても、学歴を気にしたことは一度もない。
しかしながら、一部においては大卒の呪縛から逃れることはできないだろう。たとえば自分自身、英語を教える仕事もしているのだが、過去の米国大学留学や外資系企業勤務経験が非常にポジティブに働いている点は否定できない。そしてこれらは大卒の資格が強力な武器になっている。仮に自分が中卒、高卒で英語力を得た場合は今とは違った結果になっている可能性はある。
この話は英語に限らない。たとえば、税理士、弁護士などの士業や何らかの分野の高度専門職のビジネスマンの場合は、過去のキャリアを問われるケースは少なくない。人によってはウソの学歴詐称をして「盛る」ことでビジネスパフォーマンスを高めようとした結果、炎上するケースもある。
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そうなるとかなりのコストをかけても、多くの場合大卒の資格を得ることはコスパに見合うということになるだろう。仮に卒業まで1000万円をかけた場合でも、良い企業で良い就職ができて高収入を実現させたり、高キャリアでビジネスチャンスを掴むことができるなら、取得コストを上回るメリットを享受できる。筆者の最終結論としては、大卒はコスパがいいという認識である。
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