第3位:FWエリキ(町田ゼルビア)

2023シーズン、3年ぶりにJリーグに帰ってきたFWエリキ。冬に大型補強を敢行し、監督やコーチなどのスタッフ陣も一新した町田ゼルビアで、早くも主力としてチームに順応し活躍している。エリキと言えば、横浜F・マリノス時代にJ1でシーズン2桁ゴールもマークしており、その得点能力の高さに注目されがちだ。しかし、今季の町田では攻撃面だけでなく、前からのスピード感あふれるプレスも数多く見られ、守備での貢献度も高い。現時点で首位を走る町田の原動力となっているのは間違いない。

開幕から7試合は失点わずか「1」で走っていた町田。最近は失点する試合も増え、勝ち星を挙げているものの新体制のチームはここにきてJ2の洗礼を受けていると言えよう。だが、攻撃陣は変わらず好調で、ここまでの14試合で得点できなかったのはわずか3試合のみ。エリキは全試合にスタメン出場、うち4試合で得点を記録しており、町田の攻撃を牽引する存在となっているのは明確だ。J1でも多くの得点を挙げてきたことが他クラブの脅威であることもまた事実。まだまだ長いリーグ戦で、町田を好調のまま引っ張っていくことができるのか。引き続き目が離せない選手だ。

ロアッソ熊本サポーター 写真:Getty Images

第2位:FW石川大地(ロアッソ熊本)

昨2022シーズンはJ3からJ2へ復帰を果たし、いきなり4位へと躍進してリーグを盛り上げたロアッソ熊本。しかし、好成績を上げたこともあってか多くの主力選手が他クラブへ流出。戦力ダウンが心配される中迎えた2023シーズンだが、J2第14節終了時点では5勝5分4敗と大きな崩れなく中位につけている。そんな熊本の新たな点取り屋として頭角を現しているのが、J3ガイナーレ鳥取から新加入したFW石川大地だ。

石川は昨シーズン15ゴールを挙げ、鳥取の攻撃を牽引。J3全体でも得点ランキング3位に入るなど注目を集めていた。FC岐阜(当時J2)に所属していた2018、2019シーズン以来久々のJ2参戦となったが、ここまでに早くも6ゴールをマーク。戦力流出による熊本の攻撃力低下を食い止めることに一役買っている。昨季はJ1昇格プレーオフに惜しくも敗れ、期待されたJ1への初昇格を逃した熊本。前評判を覆し、今季再び昇格争いに加わるためにも、石川には「得点」という目に見える結果がさらに求められることだろう。


V・ファーレン長崎 FWフアンマ・デルガド(アビスパ福岡所属時)写真:Getty Images