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ええっ?!あのBMWがこんなクルマを作っていたのかい?
新世代の方向性を探った結果、斜め上に突っ走ったBMW

ええっ?!あのBMWがこんなクルマを作っていたのかい?

「このドアどうやって開くの?」BMW史上、最も斬新なクルマ・Z1の魅力と珍機能【推し車】
(画像=売れなくとも愛されればいいんです…オーナーズミーティングへ集合したZ1、『MOBY』より引用)

割と若々しくスポーティなイメージと、ドイツ車らしい質実剛健さでうまくバランスを取った「走り重視の輸入高級車」といえば、BMWというイメージです。

戦後再建したものの貧乏なドイツで売れるクルマがなかった時代のイセッタや、初めてスーパーカーを作ったものの、経験不足でランボルギーニをはじめアチコチに頼るうち、完成した頃には何のために作ったのかよくわからなくなっていたM1を除けば、堅実な印象。

しかし今回はそんなマトモなBMW車を紹介したいわけではなく、おそらくBMW史上最高の黒歴史、これをBMWと紹介されては何となく気まずくなって無口になってしまいそうな珍車、Z1についてお話しようと思います。

新世代の方向性を探った結果、斜め上に突っ走ったBMW

「このドアどうやって開くの?」BMW史上、最も斬新なクルマ・Z1の魅力と珍機能【推し車】
(画像=ドアすらしまって超オープンエアー!(日射病注意)、『MOBY』より引用)

ショ~ジキに嘘偽りなく申しますと、筆者はBMWのZ1というクルマがとても苦手です。

初めて見た瞬間からずっと慣れずに感じ続ける違和感は主にデザインからくるもので、ものすごく似ているわけではないのですが、フロントはロビンなどFRPボディ製3輪車でお馴染み、リライアントとシミターSS1に似た不条理さ。

それでいてリアはホンダのCR-Xデルソルっぽい「BMWらしからぬ普通っぽさ」があって、チグハグというよりは、形容しがたい生理的嫌悪感で見事に統一されているのですから、まとまっているといえばそのとおり。

その違和感の全てには後述する理由付けがちゃんとあるのですが、どうもトヨタでいえばセラやWiLLブランド車のような、「ウチもなんかお硬いイメージがあるし、ちょっとイメチェンしようとしたものの、自分でコーディネートしたのが間違い」という気がします。