ボアアップによるメリットとデメリット

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ボアアップによるメリットは、エンジン性能の向上です。シリンダーの研磨や径が大きくなることで排気量がアップし、エンジンパワーやトルクの向上が期待できます。
しかし、デメリットも多い点に注意が必要です。まず、エンジン出力が上がるため、ブレーキやクラッチ、変速機などへの負担が大きくなります。対応する部品への交換や補強が必須です。
さらに、冷却系統が厳しくなるため、オーバーヒートのリスクを抱えることにつながります。冷却系統の強化も必要です。
そして最も重要なのが、エンジンのバランスが崩れることに対する処置です。シリンダー容積が大きくなることによって、燃料噴射量の調整や点火時期の調整が必要となります。
エンジン内部の動きは、コンピューターで精密に管理されているため、ボアアップチューニング後は、コンピューターの書き換え(ECUセッティング)も必要です。
ボアアップし、エンジン排気量が大きくなってしまうと、メーカーが計算して作り上げた車のバランスが崩れてしまいます。パワーアップした分だけ、各部品の性能を見直し、改めてトータルバランスの取れた車を作り直す必要があるというわけです。