株式投資の魅力の一つである株主優待。商品やサービスを500円など廉価(基本的に1000円未満)で提供してくれる企業を「ワンコイン企業」として、そのうち飲食店などを中心に紹介した。今回は同じくワンコイン企業でも、飲食以外の企業を7社、「服飾雑貨編」と銘打って紹介したい。廉価に商品・サービスを提供している企業の株主優待はどんなものがあるのだろうか。
中国など海外進出に積極的な100円ショップ−−キャンドゥ
1993年に設立されたキャンドゥ <2698> は、FCシステムの確立によって業績を伸ばし、2001年には100円ショップとしては初めてのジャスダック上場を果たした。その後2003年には東証第二部へ上場、翌2004年には東証第一部指定銘柄となっている。
2007年に感動商業有限公司を中国の上海に設立したのを皮切りに、海外進出にも積極的な姿勢を示す一方、2009年の「100円ショップ オレンジ」事業譲受に見られるように、既存の100円ショップのM&Aによる事業拡大にも注力している。
同社の株主優待は、毎年1回の基準日に同社の株主名簿に記載された株主および実質株主を対象に、同社店舗で利用できる100円+税の株主優待券を贈呈するというものだ。2017年度については11月末日現在に株主名簿に記載された1単元以上の株主および実質株主を対象に、優待券が一律20枚贈呈される。2018年度以降は基準日が5月末日現在に変更されるので、注意が必要だ。
この優待券は有効期限が1年で、同社店舗における商品代金の支払いとして、現金との併用または優待券のみで利用できる。また2017年度は翌年の5月末、2018年度以降は同年の11月末を返送期限に、優待券を同社選定商品に交換してもらうこともできるという。
こちらも百円ショップ「シルク」「ミーツ」など展開−−ワッツ
ワッツ <2735> グループは、国内においては100円ショップの「ワッツ」「ミーツ」「シルク」を約1000店舗展開している。地域住民の支持を得るために、その街の個性にあった店舗デザインや品揃え等に工夫を加えているのが特徴だ。
また、ナチュラル雑貨販売の「Buona vita(ブォーナ・ビィータ)」、ナチュラルエレガント雑貨の輸入卸の「あまの」、大黒天物産との共同事業の「バリュー100」などの事業を営んでいるほか、海外においては東南アジアを中心とする「KOMONOYA(こものや)」、中国の「小物家園(こものかえん)」などの均一ショップを展開している。
ワッツの株主優待は、8月31日を権利確定日に、同社が「良品質」と「100円以上の価値」にこだわって選んだという「ワッツセレクト」をはじめとした、暮らしに役立つオリジナル商品の詰め合わせが提供されるというもの。2017年8月期の場合、保有株式数が100株以上 1000株未満の株主には10点の詰め合わせ、1000株以上または3年以上継続保有の株主には20点の詰め合わせが、それぞれ11月下旬から順次発送される。
もともとは貸しレコード店、今では百円ショップなど展開−−音通
音通 <7647> は「貸しレコード店」から出発している。「高かったレコードを安い価格で」、「より多くの音楽を手軽に聞けるようにしたい」というコンセプトが、やがて通信カラオケを中心とする「気軽に楽しめる、時間と空間の提供、提案」へと発展していった。
2000年にスタートした100円ショップの「F.LET'S(フレッツ)」は、従来の雑貨に食料品をプラスした新たな店舗スタイルを確立したことにより、後発ながら順調に店舗の展開を進めている。また、大型複合店舗における相乗効果を狙って、ビデオレンタル店舗、飲食店舗、カラオケボックスとの併設店舗も展開、新しい文化発信基地としての存在感を高めている。
一方同社の「F MART」は150坪の小さなスーパーストアで、小規模店舗でもコンビニやGMSには出来ない生活便利店を目指している。そのため顧客からの情報に広く耳を傾け、そこでの意見や要望を活かした、きめ細かな品揃えで価値ある商品を、より値頃な価格で提供することを心がけ、安心で安全な商材の開発に努めているのだという。
このほか「カラオケボックス」や「CD・ビデオソフトレンタル店」、「ゲームコーナー」などの事業展開においても、「楽しさ」、「安さ」、「買いやすさ」を追求する基本コンセプトが貫かれている。
同社の株主優待は、3 月と9月の年2回実施されている。2017年9月末現在に株主名簿に記載された5000株以上保有の株主全員に対し、12月中旬に「田舎味のそば」ギフトセットが送付されるという。
「激落ちくん」で知られる−−レック
レック <7874> の代表商品は、洗剤を使わず「水だけで」簡単に汚れを落とす使い捨てクリーナーの「激落ちくん」だろう。素材はメラミンフォームでできており、細かい網の目状の超極細エッジが頑固な汚れでもきれいにする。
このほか、シートを便座にのせて軽く押し付けるだけで便座にしっかり吸着し、面倒な取り替え作業が不要な上、洗濯機の弱水流なら繰り返し洗える「ぴたQ吸着べんざシート」や、水を独自の方法で電気分解したアルカリ電解水100%で、無色無臭のクリーナーの「水の激落ちくん」など、アイデアに富んだ実用雑貨を数多く揃えている。
レックの株主優待は、3月末日の年1回を優待権利獲得日に、2000円相当の同社製品詰め合わせがもらえるというもの。毎回内容が違うのだが、2017年の場合には「吸着べんざシート」や「激落ち 洗たく槽クリーナー」、「激落ちくん 歯磨きシート」、「バイオの激落ちくん ダブルキング」、「水99.9% ふんわりおしりふき」、「アンパンマン おべんとうばこ」、「ハローキティ ジャガードタオル」、「ぐでたま たまごパックマスク」など、楽しい商品の詰めあわせだった。
ベビー・子供用品で大きな存在感−−西松屋チェーン
西松屋チェーン <7545> は、ベビー・子供の生活関連用品の販売をチェーンストア展開により行っている。子育て中の家庭には欠かせない存在ではないだろうか。
国内・国外を問わず、より低いコストで適切な品質の商品を調達しているほか、同社が製造小売業として商品計画・品質管理・納期管理を行い、海外の工場に製造委託を行う商品の比重を高めることを重点政策に置いている。
各店舗およびインターネット販売を通じ、主として直接一般顧客に現金等で販売しており、主要な取扱品目としてはアウトウェアや肌着、パジャマなどの子供衣料、離乳用品やベビーカー、玩具などの育児・服飾雑貨、ベビー・マタニティ衣料など、幅広くに及ぶ。
同社の株主優待には、2月20日と8月20日の年2回を基準日に、保有株数に応じた優待金額相当の買物カードが贈呈される「通常の優待制度」と、2020年2月20日からの実施となる年1回の「長期保有優遇制度」の2種類がある。「通常の優待制度」は、100株以上500株未満の株主に1000円分、500株以上1000株未満なら3000円分、1000株以上なら5000円分の優待金額をチャージしたプリペイドカードである「株主優待カード」がプレゼントされる。
また、「長期保有優遇制度」は3年以上継続して株式を保有している100株以上500株未満の株主には500円分、500株以上1000株未満なら1000円分、1000株以上3000株未満なら3000円分、3000株以上5000株未満なら4000円分、5000株以上なら5000円分が、それぞれ増額されるというものだ。
「お、ねだん以上。」は海外でも−−ニトリHD
ニトリHD <9843> の連結子会社には、TVコマーシャルでも知名度の高い「ニトリ」や「ホームロジスティクス」、インドネシアやベトナム、中国、米国各国の企業などがあり、家具・インテリア用品の販売では業界トップの位置にある。「お、ねだん以上。」というコピーを知らない、聞いたことがないという人はいないのではないだろうか? それほどに有名な存在といえるだろう。
同社グループの新たな商品戦略は、価格帯別のブランドを構築することにある。生活必需品を低価格で提供する「DAY Value」ブランドは、カーテンや寝装カバーリングを皮切りに事業が拡大中だが、品種を超えた季節コーディネート企画商品の「SEA」や「Cafe Time」、「WINTER HOLIDAY」なども好評だという。
そして春夏向けの接触冷感機能を持つ「Nクール」シリーズや、秋冬向けの吸湿発熱機能を持つ「Nウォーム」シリーズ、自社開発のベットマットレスの「Nスリープ」シリーズなど、商品開発にも積極的に取り組んでいる。
同社の株主優待は、毎年2月20日現在の株主名簿に記録された100株以上の株主に対して、全国のニトリ、デコホームの各営業店舗で利用できる株主買物優待券を年1回発行するというもの。保有年数が1年未満なら、100株以上の株主に1枚につき10%割引となる買物優待券が5枚提供される。
また保有期間が1年以上になると、100株以上500株未満なら10枚、500株以上なら15枚が提供される。この株主優待券は1枚に付き10万円が上限となっているほか、一部対象外の商品もあり、また有効期間が株主優待券の到着後、翌年5月20日までとなっているので、注意が必要だ。
さまざまなコラボ商品が実は人気−−しまむら
低価格の実用・ファッション衣料で広く知られているしまむら <8227> は、「裏地あったかパンツ」、「sweaT’s(スウェッターズ)」などのコア商品、プライベートブランドの「CLOSSHI(クロッシー)」の展開などに加え、上海を中心とする中国マーケットにも進出している。
また同社が、若者向けの感度の高いファッション商品を扱う事業において、最新のトレンド・ファッションとジーンズなどのカジュアル・ファッション、靴などをトータルでコーディネートする提案を強化しつつあるのも注目される。
定期的に映画やアニメ、漫画やキャラクターのコラボグッズが展開されることでも知られている。新商品などをチェックしに店舗を訪れ、買い物した商品を写真撮影し、インスタグラムに「#しまむらパトロール」「#しまパト」といったハッシュタグを付けてアップする人も少なくない。
同社の株主優待は、権利確定月の2月に年1回、ファッションセンターしまむら、バースディ、シャンブルの各店舗で使える1000円の買い物券が、100株以上1000株未満の株主には2枚、1000株以上3000株未満なら4枚、3000株以上5000株未満なら6枚、5000株以上なら10枚提供されるというものだ。
文・MONEY TIMES 編集部
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