つい先日、作家の島田雅彦氏が「せめて(安倍氏の)暗殺が成功して良かった」という発言で大炎上した。最近ではすっかり耳にしなくなったが、立憲民主党の小西洋之議員による総務省の文書捏造疑惑の追及など、これらのおかしな言動のルーツは学生運動にあり、その系譜に連なるのが現在の野党であり、立憲的、島田雅彦的スタンスだ。
筆者は「敵の敵は味方、というのはバカの発想」と過去に何度もTwitterで呟いたが、反アベならば勝手にシンパシーを感じてテロリストまで応援する、与党を攻撃出来るのならばエビデンスもブーメランも無視する、目的のためには手段を選ばない態度、ブームが終わればすぐに看板を下ろす一貫しない態度は学生運動に端を発している。
池田信夫氏が『立憲民主党の「スキャンダリズム」が政治を腐らせた』で指摘するように、4月の統一地方選挙と同時に行われた国会議員の補欠選挙で立憲は全敗、消滅寸前の状況となっている。反与党、反自民が主たる政策の野党が負けるのは当然だが、政策提言より与党批判が最適戦略となっていた野党の終わりを示した。
生前に安倍氏が党首討論で「野党の政策は反アベしかないんですか?」と呆れたように発言していたが、それは現在も続いている。
第一次政権では「野党が話し合いに応じてくれないから」※という理由で総理の椅子を投げ出して政権交代のきっかけを作り、「ひ弱な総理」と罵倒された安倍氏が、二度目の総理登板では戦後最長記録を更新して野党壊滅の流れを作ったことは皮肉としか言いようがない。
※体調不良で辞任とされているが辞任会見でそのような発言はない。
興味がない人にはどうでもいい話かもしれないが、学生運動と現在の「ひ弱な野党」は地続きである。
近代と現代の歴史を学校でまともに教えないため、筆者と同じアラフォー世代でもほとんどの人がまともに知らない。若い世代はもっと知らないだろう。興味のある人はWikipediaを読むか、学生運動をストレートに題材としたマンガ、かわぐちかいじの「メデューサ」をお勧めしておく。
学生運動に明け暮れる同年代の学生に対して、与党重鎮の養子である主人公は、なぜアメリカの政治家に直接文句を言わないのか? 俺ならそうするのに、と批判を口にする。アメリカの政治家がお前なんか相手にするか!?と反論を受けると、俺が日本の総理になれば無視は出来ないと答える。
ネタバレになるのでこれ以上は書かないが、学生運動は令和まで続く政治的混乱を理解するきっかけになるだろう。
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