水深420メートルの深海を猛スピードで移動するUSOなのか――。三陸沖の海中で白く輝く未確認潜水物体が撮影されていた。
三陸沖の深海で撮影されたUSO
屋外で上を見上げればすぐに空が見えるが、海の中の様子を見ることはそうそうあることではない。
したがって海中で撮影された映像はなかなか興味深いのだが、空のUFOと同じくそこに不可解なUSO(unidentified submarine object、未確認潜水物体)の姿が写り込むこともある。海の中では空以上に謎の現象が起きていたとしても不思議ではなさそうだ。
2002年に三陸沖の海中で撮影された映像が話題だ。
海洋研究開発機構(JAMSTEC、ジャムステック)の無人潜水機(ROV)のカメラが2002年5月3日午前10時に三陸沖の海中の様子を撮影した映像の中に謎の物体が写り込んでいたのだ。

水深421メートルの深海に潜航したROVのカメラは浮遊して静止するイカの姿をとらえていたのだが、そのイカの背後を左上から右下へと白く輝く細長い物体が高速で通り過ぎていったのだ。これはいったい何なのか。ドローンなどの人工物なのか、それとも未知の海洋生物なのだろうか。
白く輝く謎の物体は、前方のイカからはけっこうな距離があるようにも見える。そしてかなりの距離があるというのにカメラのアングルから一瞬にして姿を消すということは、きわめて高速で移動していることになる。

イカやタコの中には海中を時速40キロもの速度で移動する種もあるのだがそれらは概して小型の種であり、画像の物体のサイズ感にはそぐわない。しかし少なくないイカは自発的に発光する能力を備えており、加えてROVのライトに照らされて光を反射していたとすれば、この白い輝きはイカであったとしてもおかしくはなさそうだ。
そしてもちろんドローンの可能性もあるが、それにしては高速過ぎるようにも思える。このUSOの正体について謎は深まるばかりだ。