MF:佐野海舟

評価点:4

昨2022シーズンまではJ2の町田ゼルビアに所属していたMF佐野海舟。2023シーズン初めて鹿島でJ1を戦っているが、これまで見事なパフォーマンスを見せている。第10節を終えたここまで、出場停止となった第5節を除き第7節までは先発で出場。しかし負傷により第8節以降は復帰待ちの状態が続いている。

中盤でのつなぎはもちろん、もともと定評のあったボール奪取や運びもJ1で十分通用するところを見せており、期待以上の活躍を見せていただけに怪我による離脱は非常に残念だ。しかし、早い段階で新チーム、そしてJ1に順応していることから、復帰すれば再び主力の一角を担うことは間違いない。自身の持ち味を存分に発揮し代表入りを噂されるまでの活躍を見せている。一方、決して当人の責任ではないものの、シーズン序盤での負傷による離脱で出場機会が限られたことから評価は4とした。

鹿島アントラーズ MF藤井智也 写真:Getty Images

MF:藤井智也

評価点:3

今2023シーズン、サンフレッチェ広島から新たに鹿島に加入したスピードスターMF藤井智也。ここまで10試合全てに出場。一瞬のスピードでマーカーを置き去りにした見事なゴールも記録している。しかし、チームの不調もあってか直近3試合ではスタメン落ち。途中から起用されてはいるものの、層の厚い鹿島の洗礼を受けることとなっている。

とはいえ、第10節のガンバ大阪戦(4月29日)では、途中出場ながらアシストを記録し再び存在感を示すことに成功。岩政大樹監督へのアピールにもなったことだろう。得点を記録した第3節の横浜FC戦(3月4日)では自慢の快速を披露する場面も多く、またオフサイド判定で得点にはならなかったが冷静かつ正確なシュートでネットを揺らすシーンも作った。以降見せ場が減っているも、持ち前のスピードは鹿島において貴重な存在であることは間違いない。スタメンを取り戻すことは容易ではないが、攻撃時の推進力や守備時の速いプレスなど、存在感を示す序盤戦を過ごしていることから評価を3とした。


鹿島アントラーズ FW知念慶 写真:Getty Images

FW:知念慶

評価点:4

昨2022シーズンまで所属していた川崎フロンターレでは控えに回ることも多かったFW知念慶。今2023シーズンは活躍の場を鹿島に移し、ここまで出場機会を確保し結果も出している。特筆すべきはその運動量。主に左サイドを司る知念だが、中央に位置するFW鈴木優磨が睨みを効かせる中、サイドや中央よりの位置から積極的にプレスをかける姿がよく見られる。また、最終ライン付近まで戻っての守備を見せるなど、チームへの高い貢献度を示している。

もちろん、攻撃面でも多くの見せ場を作っており、チームが不調にあえぐ中、すでに3ゴールをマーク。昨2022シーズンとほぼ同ペースで得点を挙げていることから、鹿島での出場機会増を考慮すれば、今後さらに得点を重ねることが期待される。しかし、直近2試合はベンチスタート。絶対的な存在である鈴木に加え、FW垣田裕暉やMF藤井智也など新加入選手も含めてのポジション争いが熾烈を極めている現状だ。とはいえ、挙げているゴール数と献身的な姿勢から評価を4とした。