黒坂岳央です。

「余裕がある人が好き」といわれる。主に女性が好みの男性に対する文脈で使われるが、これは男性が女性に対して、男性が男性に対しても言える言葉だと思っている。誰しも感情的でヒステリックな相手より、余裕のある相手を好むと考えることができる。もちろん、筆者も同じだ。

ところがこの「余裕」という言葉はどこかとらえどころがなく、経済的余裕がある人でも他人に狭量だったり、時間にケチすぎると敬遠される。一体、「余裕」の正体とはなにか?結論、この余裕は3つにわけることができる。そしてそれが人生を幸せにしてくれると思うのだ。

iryouchin/iStock

3つの余裕とはなにか?

ビジネス書やコラムなどでよく取り上げられる共通語としての余裕は

・経済的余裕 ・時間的余裕 ・精神的余裕

である。面白いことにこの余裕はすべてが同じレイヤーにあるわけではなく、下位の余裕を満たすことで、上位へ移動することができる。賛否分かれるかもしれないが、筆者は時間的余裕が最初に来ると考える。ここから体験談を話したい。

一時期、ものすごく忙しい企業で働いていた。繁忙期は近くのビジネスホテルに宿泊し、そこから出勤して働くこともあった。時にはその移動や宿泊申請の手続きが面倒に感じて、会議室に椅子を並べて眠った経験もある。そして時間の余裕もなかったがお金の余裕もまったくなかった。

昨今は副業や投資ブームだが、当時は忙しすぎて祝日は一週間分の食材の買い込みや料理を作り置きして冷凍するなどの作業に追われて、休みの日に自分がやりたいことはあまり出来なかった。つまるところ、経済的余裕を作るためにはまず、時間という資源を獲得する必要があるのだ。

その後、東証一部上場企業へ転職をしたことで、時間的な余裕ができた。この会社は休日出勤をしてもちゃんと代休を取らせてくれるし、繁忙期以外は定時退社が出来た。それまでの待遇とは全然違うことに驚きつつ、しばらく普通に働いていたがそうなると、今度は逆にヒマを持て余すようになった。そこでこの空き時間を有効活用したいと考えて、最後に行き着いたのが平日は会社で働き就業時間外や祝日に自分のビジネスに挑戦する週末起業である。その後は専業になった。

この経験からもまずは時間の余裕を得ることで、新しいビジネスなどへのチャレンジやスキル向上で年収アップを実現させるなど、その次に経済的余裕が生まれる。時間的余裕と経済的余裕を満たすことで最後に精神的余裕を獲得できる。