誰しも持っているリアルの顔とネットの顔

今どき、誰しもある意味での多重人格者ではないかと思う。どういうことかというと、職場の人間関係、家族や親族間での人間関係での振る舞いも違うものだし、それがリアルとネットをまたぐとさらに顕著になるという話だ。

自分は過去にネットで強い口調で発言する人物に数々リアルで対面することがあったが、ネットではものすごく強気で強面でも、対面するとものすごく柔和な雰囲気で驚かされることはよくあった。これは自分自身も同じかもしれない。ネットではお硬く、こんな面倒なことばかり考え、書いているので「とても怖い人」と思われることも多いのだが、リアルではかなり静かなタイプで話すより聞く側に回る場面も多い。

ネットで怖い印象の人がリアルで優しければ問題はないが、その逆になると悪印象を与える可能性は否定できない。こういうリスクを内包するため、人間関係を円滑にしたければリアルの人間にわざわざ自分から「実はYouTuberをやっていまして」などと吹聴しない方が良いという話なのだ。

特にリアルの人間関係を構築する上ではフォロワー数が多いとか、チャンネル登録者が多いといった成功事例を自慢しない方が良い。そういったオンラインでのインフルエンスパワーは一般的には理解されないことがほとんどだし、仮に相手に伝わったとしても自慢と取られて引かれるか、もしくは「リアルで会うと実はこんな人だった!」などとあらぬ噂の元になりかねない。つまり、何のメリットもないのだ。メリットのないことをわざわざ自分から言いふらす必要はない。黙っていればいい。

厄介なことに今はすぐに名前を検索される時代になってしまった。人から聞いた話では、合コンなどで相手の名前を覚えておき、トイレの中で検索して「地雷チェック」をするケースもあるのだという。万が一、逮捕歴や悪評が出てしまったりすると最悪である。よしんばそういったわかりやすいネガティブな情報が出てこなくても、過激な思想や活動の投稿履歴が出てしまうとデメリットしかない(そもそもそんなことをしなければいいわけだが…)。

リアルとネットはわけなければ生きづらくなってしまう。以上の理由から、くれぐれもネットの活動をリアルの人間関係に知られてはいけないのだ。

 

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