バイクの楽しみの一つにカスタムがあげられる。
自分の理想とするバイクの形へ近づけるカスタムは、奥が深くハマるほどに面白い。
ただし、なんとなくカスタムしていくと当初の想像とかけ離れたものになっていくこともしばしば。
全体のバランスを考えつつセンスよくバイクをカスタムしていくことは結構難しいことだったりする。

上の車両はカスタムが施されたようなスタイルだが、実はスタンダードモデルのThunder Motorcycles(サンダーモーターサイクル)。
日本の著名カスタムビルダーが生み出した新しいモーターサイクルブランドだ。
そのカスタムビルダーとは『車坂下』。
『車坂下』はカスタム車両に長けた20年の歴史を持つビルダーだ。これまでに製作した車両はHOT ROD CUSTOM SHOWやJoints Custom Show、New Order Choppershowといった名だたるカスタムショーで幾度も賞を獲得している。
日本のバイクカスタムで一線を走り続けているビルダーが生み出した、
Thunder Motorcycles(サンダーモーターサイクル)を紹介しよう。
コンプリートで手に入る完成度の高い車両

Thunder Motorcycles(サンダーモーターサイクル)は、日本のカスタムビルダーが立ち上げた新しいバイクブランド。
リヤにサスペンション機能を持たないリジットフレームに空冷Vツインエンジンを搭載し、フロントサスペンションにはハーレー・ダビッドソンにも使われているスプリンガーフォークを採用。
ロー&ロングのスタイルは一切のムダがなく、ノーマル仕様でありながら王道のカスタムが施されたマシンが新車で購入できるのだ。
操る楽しさを感じられるリジットフレーム&スプリンガーフォーク

ハーレー・ダビッドソンの黎明期から1950年代までの車両に採用されていたリジットフレーム。
まさに古き良き時代のバイクを彷彿とさせるスタイルだ。
一方スプリンガーフォークは、現在主流のフロントチューブの中にスプリングとダンパーを備えたテレスコピック式よりも以前に使われていたフロントサスペンション形式。ハーレー・ダビッドソンでは1948年のモデルに採用されていたのが最後となっている。

リジットフレームにスプリンガーフォークの組み合わせは1940年代以前の古いモデルにしかなく、その今にない走りをThunder Motorcycles(サンダーモーターサイクル)で体感できるのは大きなポイント。シンプルな車体構成は操って走る楽しさに満ちている。

リヤサスペンションのないリジットフレームゆえにタイヤが路面を蹴る感触は非常にリニア。
そもそもリジットフレームだから、今のバイクのように路面の凹凸をサスペンションがいなしてくれるわけではないので、疲れるかもしれない。
それでもハーレーダビッドソンのリジットフレームモデルに比べたらはるかに乗りやすく、リジットフレーム車両のデビューには最適だ。
またフロントサスペンションがスプリングのみのスプリンガーフォークも単体で見たら頼りないかもしれないが、車体全体でバランスが取れているので走行への不安は払拭されている。この絶妙なさじ加減でThunder Motorcycles(サンダーモーターサイクル)が作られているのは、長年カスタム車両を造ってきた車坂下だからこそといえよう。
細かい部分も抜かりなし


ハンドル周りのスイッチ類の配線やテール周りの配線はフレーム内を通しスッキリとした見た目を実現。
小ぶりでスポーティな印象のタンクを採用し、タイヤにはビンテージパターンでハイトのあるものを履いている。
唯一現代的なのがメーターだ。多機能デジタルスピードメーターには燃料計、ギアポジションなども表示され、車両の雰囲気を崩さないコンパクトな造りとなっている。
