1912年にイタリアで発見されたあまりにも奇妙な写本「ヴォイニッチ手稿」はその内容も、そのルーツも謎に包まれている。世界で最も神秘的な奇書とも呼ばれているこの「ヴォイニッチ手稿」だが、最近になってその初期の所有者が特定されたというニュースが届けられている。
ヴォイニッチ手稿とは?
ヴォイニッチ手稿の大きさは23.5 cm × 16.2 cm × 5 cm。約280ページの羊皮紙に未知の文字によって書かれた文章と、多数の彩色画が描かれているが、その多くが謎に包まれている。
文字はでたらめではなく秩序を持った人工言語もしくは自然言語である可能性が高いと見られており、これまでに古トルコ語説や絶滅したロマンス祖語説が唱えられているが、解読はまだされていない。
また、彩色画の方に描かれている植物は既知のどの植物にも似ておらず、また描かれた人物も裸であり、文化・地域を特定するヒントもない。占星術や天文学に関すると思しき絵、精子のような絵、裸の女性がプールに浸かっているらしき絵など、奇妙な絵が延々と続く。
以上のような不可解な文字と絵からヴォイニッチ手稿は「世界最大の奇書」として人々に知られるようになった。
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